第14話 それでいけるの?

「こんなので大丈夫なんですか?」

俺は信じられない光景を目にしながら、

不安な思いを葵にぶつけた。

「独自理論も結構いけるぞ。」

と信用性のない言葉が

どこからか帰ってきた。

「今春斗が見てるように、

透明になれたぞ。」

そう

彼女は透明になっているのだ。

彼女は透明魔法を使えないが、

それに近いことができるぞ。

と言って透明になった。

「独自理論が

信用できないないんですけど。」

「見てる通り陽炎を使って

出来るじゃないか。」

そう彼女は、

あの熱いところに出来る陽炎を使って透明化

をしている。

彼女いわく

下に炎を出して

その周りを氷で冷やし続ければ

透明になれると言っているのだ。

「確かに透明になってるけど、

湿度とかでばれますって。」

「信用されないなら信用されるように、

行動をしようじゃないか。」

と少し笑うように言って、

学校に向かって行った。

「はぁ~。」

俺は、呆れたようにため息をしてしまった。


「ほら

独自理論もばかに出来ないだろ?」

なんと葵は、

ばれずに石を持ってきてしまった。

「本当に持ってこられたんですね。」

驚きを隠せなかった俺は、

片言になりつつも言った。

「春斗は、

もっと信じてくれても

良いんじゃないのか?」

と少しどやっている。

なんかうざいから話をそらそう。

「それで早く石を渡してくださいよ。」

と急かすと、

「ほら。」

と軽く投げてきた。

「ちょ。

危ないじゃないっすか。」

「そんなにそのゴミが欲しいんだろ。」

「えっ。ゴミ?」

葵は、

興味なさそうに

そしてダルそうな声で言った。

「その石から力は、失くなっている。

それどころか面倒な奴な事になってる。」

「それは、

石が誰かに触られて能力に目覚めている

って事ですか?」

「そうだ。」

「この石は、誰の石だったかまでは、

わからないですよね。」

「わかるが、

間違いであって欲しい奴とだけ

言っておく。」

と何か嫌な話方をしてくる。

「じゃあ私の石は、

どこにあるんですかね。」

「それは、私が知ってるよ。」

と聞いたことのない声が後ろから聞こえた。振り替えるとそこには、

ぼろぼろな服を着た青い女性がたっていた。

「お前は、確か。」

「私の事少しは、覚えているんだ。

なら消えてもらわないと。」

と青い女性は、火を出してきた。

「お前は、逃げろ。

記憶が欠けてて忘れているが、

紫苑は強かったはずだ。」

紫苑とは、青い女性の事だろう。

「だけど他の人は、どうするんですか。」

「炎で食い止めてみる。

少なくとも

民家の近くなら被害がでないだろうから

そこまで逃げてくれ。

追い付いてみせる。」

と今までにないくらい必死にうったえる。

「わかりました。

がんばってください。」

と言って走りだした。

「逃がすとでも思ってるの。」

と言い紫苑が火の玉を投げてくるが、

葵は、それを水で消した。

「そんな暇あるの。」

と紫苑の周りから十数人出てきて、

春斗目掛けて走り出した。

「そんな数!」

と言いながら葵は、

手を振り火の壁を出すが、

間に合わず何人かが葵の後ろを

走っていった。

「すまん。春斗。」

と走っている俺に聞こえるように、

葵が叫んだ。

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