第34話「食い逃げは訳ありのようで少しだけ面倒を見る」
本日はお日ごろよく。
毎日牛丼の仕込みをして、定食を作り、豆腐をレンジで温める。
そんな感じの無味乾燥な日々を過ごせるのもかなえさんがいるからだ。
セツナちゃんも可愛くなっている。
なんだろうこのハーレム展開はと思ったそこの君!!
違うそうじゃないそうじゃないよハーレムじゃない。
でも勘違いなんだ。勘違い系主人公。うんそうだよたぶん勘違い。
ラッキースケベ的な展開もないしね。
うんないよこの前セツナちゃんが上半身裸で牛乳飲んでたのを見ているけどそんなの大したことないよ。
それよりガチャだガチャを廻したい。
ガチャを廻さないといけない。
しかし仕事中だ。仕方ないので牛丼を盛り付ける。
そうして一日牛丼を盛り付けていたら怪しげな客がいた。
ボロボロの服装の少女だ。
年は13歳ぐらいに見えるが……その少女が牛丼特盛をたっぷり食べ終えた瞬間に走って行ってしまった。
食い逃げだと!? こんなご時世で!?
俺はすぐさまに追いかけた。幸いにもミニチュアダンジョンに潜っててレベルを上げていたのであっという間に追いついた。
「離せよ!! 離せ!!!」
「なんで逃げたの? こっちおいでお兄さんが話聞くから……」
そう言うとしゅんとなって静かになってしまった。
なんで逃げたんだ……? まさかお金がないとか……か??
事務所で話を聞くとお腹が空いてお腹が空いて堪らなかったらしく……お金は財布の中に30円しか入ってなかった。
名前を聞くと灰嶋実季(はいしまみき)ちゃんと言うらしい実際は15歳らしくやせ細っていた。家は貧乏で母子家庭で食べるものがなくて、母親は必死に働いているが……借金の取り立てがあるらしく……
聞いててこの裕福な日本でこんな家庭があるなんてあんまりだと思った。
お母さんの稼ぎも借金取りの怖いおじさんにお金を取られてしまったとか。
俺はあまりにも悲惨だったのでこの娘をこのまま返すことにした。
ミキちゃんが食べた分は俺が持つことにした。
だが問題がある。今日ご飯を食べたけどあれは昼飯だ。
晩御飯はどうする? 次の日のご飯は? などの問題が生じる。
そういえばミキちゃんは中学生なのに学校に行ってないのか……
働きたいから仕事を探しているというが……どうする……
するとそこにかなえさんが入ってきた。
事情を聞くと……うちで働かないかと言う……でも。
最近セツナちゃんを雇ったばっかしで余裕とか有るんですかと聞くと余裕はまだまだありますよとのこと。
ならいいけどさ……でもそんなことをしていたら……まあいいか。
でも俺はちょっとだけその借金取りの闇金業者には用があるから……早めに上がらしてもらいますか。
俺は犬の仮面を被り、闇金融業者を探した。そしてついに見つけたのだ。怪しげな闇金業者を。
「なんだてめえ!! 同業者か!! やっちまえーーー!!」
俺に対して攻撃は当たらないでいたそれどころか字遊で作り出した剣はするりと闇金業者の腕に入る。
「俺の腕がーーーーー!!!」
「成敗」
闇金業者は死んだ。これでミキちゃんみたいな人が減ればいいのだが……俺はダンジョンでモンスターを殺すみたいに人間を殺したのに嫌悪感はなかった。
悪人は人にあらずということなんだろうか? まあいいやこれから悪人を殺していくか。こっそりとな。
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