第33話「セイナちゃんと二人きりでネコマツダンジョンに来てます」

 今日は休日なんだけど、セイナちゃんとデートだ。


「テンキ君~~~~~!!」


「待った?」


「待ってないよ~~~テンキ君こそ待った?」


「待ってないよ行こう」


 そんな感じでデートを楽しんでネコマツダンジョンに来た。


 ネコマツダンジョンでゴブリンが出てくる。


 字游で字の針を具現化させて放つ。


 セイナちゃんは魔法小剣(マジックナイフ)で敵を破壊する。


 魔法をナイフに付与する付与術士のような使い方だ。


 セイナちゃんは格闘なれしてないだろう。


「そんなことないよ!!」


「大丈夫か?」


「うん、大丈夫!」


 マジックヒールで魔力を回復させてくるセイナちゃん。


「すごいでしょ? こんなこともできるよ」


 セイナちゃんは意外と万能かもしれない。


 火魔法でゴブリンを焼き殺した。



 ホブゴブリンが現れた。


 ちょっと強敵かもしれない。


 字游で剣を生み出して放った。

 ホブゴブリンは腕力を漲らせてセイナちゃんを狙う。


 こん棒を一気に振り下ろす。だが俺は負けない。



 直撃するこん棒の破片。ホブゴブリンは俺の生み出した剣で斬り殺した。


 ホブゴブリンは黒い粒子となって消えた。


 だがゴブリンの亜種が現れる。


 ゴブリンバーサーカーが出現する。


 ゴブリンバーサーカーは現れた瞬間こん棒を必要なく振り回している。


 だが俺が字游で生み出した剣をぶつけると大人しくなる。


 意外にもあっけなかったようだ。


 だがセイナちゃんが少しだけビビっている。


 恐怖に渦巻くセイナちゃんの顔を見たら「大丈夫……」と励ます俺がいた。


「テンキ君が励ましてくれたら百人力だよ!!」


「良かった」


 そんな感じでネコマツダンジョンの攻略を終えた。


 ゴブリンバーサーカーが厄介ではなかったがそこそこの敵だった。


 ただ恐怖耐性が無いセイナちゃんは恐怖の感情を覚えることになったからやはり強敵か。


 自宅に戻り、セツナちゃんと共に特訓をすることになった。


「ちょっとテンキ君そこはデートの延長で私と二人きりの特訓でしょうが!!」


「まずかったか?」


「そうだよおおまずだよ」


「でもな~セツナちゃんは一緒に住んでいるからこっそりとはいかんからな~」


「じゃあ二人きりでいれるところに大村山に行こう」


 大村山とは裏山のことだ。うちの近所にある山のことだ。


「そこでイチャラブデートの続きだよ」


「特訓するんじゃなかったのか?」



 そこでセイナちゃんに唇を奪われた。


「ぷはっ! ううん、テンキ君どう気持ちいい?」


「うん、少しだけ、いや凄くいいよ」


「ありがとう」


 そうして特訓を始めた。


 楓が相手になる。でもセイナちゃんはそこそこやれるから特訓になるのかな?


 でも太刀筋が凄くさまになってきた。


 そんなこともあり家に帰るとセツナちゃんがぷんぷん怒っていた。


「こんどは私とデートしてもらうから」


「駄目だよ!  テンキ君は私だけのものだからね」


「そんなことはない」


「あるもん」


 凄く大事な日だった。

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