第3話露出狂怖かった!

 こんにちは! ナコだよ! 今満員電車に揺られながら学校に向かってるよー! このテンションだと読みづらいと思うから、テンション低めで行くよー!


 あー、朝って憂鬱。髪が2mもあるから毎朝準備が大変なんだよね。満員電車でめっちゃ踏まれるし、やんなっちゃうよねもう。


「ちんちん、しまいまーす!」


 疲れすぎて幻聴聞こえちゃったかな。朝からこんな奴いるわけないもんね。こういう奴は早起きするイメージ無い。


「今まで露出してたんですか」


 駅員が男に訊ねている。幻聴ではなかったようだ。こわい。


「おまわりさん、真相は闇の中ですよ。もし出していたとしても、この満員電車の中では私のちんちんなど見てる余裕のある者はいない」


 ちゃんと考えて露出をしているようだ。変な奴でも頭の良さそうな変な奴はやっかいだ。まあ本当に頭が良かったら露出なんてしないだろうけど。


「おまわりさんじゃないよ。見た人が居ないんじゃ今日は捕まえられないけど、もし出してるとこ見たらすぐに警察呼ぶからね。そういえば、出す時はちんちん、出しまーす! って言ったの? それともこんにちは! 社会の窓からこんにちは! とか言ったの? 朝でも夜でもこんにちは! ってか? ふふっ」


 おい駅員、いらん質問すな。つまらんわ。


「出す時は突然です」


 こわすぎる。変な奴ってだいたい電車か駅にいる気がするんだけど、人が集まるところで変なことをしたいとか、そういうことなの? 教えてよ露出狂の人。

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