第70話 北茨城市トップ会談(2)
北茨城市のトップ会談の当日。
専用のチャットページが作られてそこへ涼真さんが招待を受けた。
To:神竜会『ようこそ北茨城市トップ同盟・連合様』
To:神竜会『各同盟・連合の紹介と行きたいのですが、時間も限られていますし、この状況であまり自分たちの情報を公開したくないとの意見もありましたので、事前にお配りした資料をご確認下さい・・・・・。』
To:神竜会『では、早速ですが今回の主目的は、ここに参加して頂いた同盟・連合で平和協定を結びたいという事です。少なからずともここに参加している同盟・連合は我々の調べにより、北茨城でかなりの領地・力を有しておいると思っております。』
To:ゴットパレス『まあ、予想していた内容だから意義は無いが、メンバーにちょっと意見があるかな。』
To:サレド連合『私も同意見ですね。資料によるとほとんどがそれなりの連合である事がわかります。しかし、1つだけ同盟があるじゃありませんか!これはどういう事ですか?』
To:神竜会『それは、同盟であってもかなりの領地と力を有していると評価しているからです。』
To:ゴットパレス『中郷町といったら、フィールドボスを単独で倒したプレイヤーがいるそうじゃないか!その者が所属する同盟などを誘った方相応しいのではないか?』
To:ザフト軍『確かに我々もその話は聞いた事があるぞ。中郷工業団地での死闘は記憶に新しい。失礼だが最近中郷海岸に現れた同盟さんより良いと思うよ。』
To:サレド連合『我々は磯原町で1番の連合と自負しています。それが、たかが高萩からやって来たポッと出の同盟と同列で協定を結ぶのはちょっと疑問が残ります。』
To:ザフト軍『我々だって大津町で大型の連合を組んでおりますが、同盟と肩を並べるのはちょっと気になるな。同盟だったら気になる所が大津町にもいくつかある。』
その後も、俺たちの同盟批判のコメントが続いた。
そのフィールドボスを倒したのがうちの同盟だよと言いたいが、あまり他者に情報を渡したく無いとの涼真さんの意見で静観している。
そんな中、1つの同盟が疑問をぶつけてきた。
To:ガリレオ帝国『我々は関本町で1番の連合を組んでいると思っているが、その話には些か疑問がある。我々の記憶が正しければ、その同盟は華川町の山中で巨大な領地を確保している同盟と同じ名称だぞ。』
To:北茨狩猟団『俺たちは華川町の連合だ。まだ山中に手を出していないが、あの同盟は攻守共に優れており注意が必要だと聞いた事がある。』
To:神竜会『ですから、ここに選ばれた同盟・連合はそれなりに領地を確保しているのです。』
To:ザフト軍『だからといって、その同盟さんがどこまでの実力があるかなんてわからないじゃないか。どこかその同盟さんと戦ったことがあるのかい?』
To:群雄会『私達は華川町にいるけど戦ったことが無いわ。たた、昔ドラゴンスレイヤーって同盟を落としたのが、その同盟だったと思うわよ。当時、ドラゴンスレイヤーが華川町で周りに迷惑を賭けていたのを止めたのでよく覚えているわ。結果は圧勝、人数的に3人対5人と劣っている状況で戦って、誰もやられずに相手5人を倒したもの。」
To:ゴットパレス『それは、そのドラゴンスレイヤーって同盟が大したことなかっただけじゃないのか?それが優れているってゆう証明にはならないだろう。』
To:空列激新団『確かに数的不利な状況で同盟を落としたのは凄いことだが、そんなの俺たちもこれまでいろいろな同盟を倒して来ているからな……別に大したことではないと思うぞ。』
また、俺たちの批判が始まってしまう始末だ……。このままでは、俺たちの話だけで終わってしまうかも知れない…。
To:深緑の妖精『ここまで静観しておりましたが、私たちだけ歓迎されてないみたいですね…。また、何故か私たちの情報だけが漏洩しており、あまり良い気分ではありません。誘って頂いた取りまとめの方には申し訳ありませんが、これ以上私たちがいても協議進行の邪魔になると思いますので、この協力協定から手を引かせて頂きます。失礼いたします。』
そう返答して、涼真さんは返事も確認せずにチャットから退出した。結構頭に来てる感じだな。何とも生産性の無い時間だった。
「すまないね。あのまま続けていても、必ずしもうちにとって良い条件や関係性にならないと思ったので、断ってしまって…。」
「俺としては、あの感じだったら妥当な判断だと思うよ。」
「もう少し話を聞いて見ても良かったかもね。でも、誘ってきた神竜会?が何もフォローして来なかったし、良いんじゃないかな。」
涼真の言葉に俺とねーちゃんが続いた。
「〜〜〜大丈夫です。」斉藤くんも小声で聞き取りずらいが肯定してくれた。
「僕たちの当面の目標は、中郷町の統一だから、それ目指して気を引き締めて行こう!」
「今回、協力体制を取らなかったから、さっき会談に参加していた連合が相手になるよな。北茨城市の同盟・連合について、田中家に構成員や能力のパラメータなどを調査してもらうわ。」
「そうして貰えると助かるよ。」
「でも、本当にあんな協定を結んだとして、ちゃんと守られるのかしら?」
ねーちゃんがたまには良い質問をしてきた。
「どうだろうな、違反した場合の罰則がどうかにも掛かってくると思うな。あまりにも緩いとどうなるか…。」
「ルール作りとか大変になりそうですね。みんな他の連中より良い条件にしたくて収集がつかなくなりそう。」
「大方針を決定する程度で進めると思うよ。あまり細かくし過ぎると収拾がつかなくなるし、他所の攻防等もあるから、そこまでこの協定のルール策定に時間を費やせないと思う。要は費用対効果しだいだね。」
「この協定が凄い効果を出すならそれなりに時間を費やしてルールを設定しても良いけど、どこまで効果があるか分からない状況で誰も貴重な時間を無駄にしたくないですもんね。」
「そうだね。ということで、僕達は僕達でこれまで通り、やれることを実施していこう!」
「「「「「はい(了解)(OK)。」」」」」
結果的に協力協定を結ぶことは無かったが、こういった協議が行われている事が分かったのも1つの収穫だった。
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おまけ
<風馬派閥>
・恋人 : 2人 ミレーネ、高橋奈緒
・従属配下 : 9人 ミレーネ、ナビル、ジェイド、サミュエル、田村秀樹、高橋奈緒、田中一雄、田中和美、田中美咲
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