第54話 巨大な木(4)


〜田中美咲side〜



私が木のバケモノのターゲットになってしまったのだ、今までこんな事は無かった。


ある程度敵のモンスターとも距離を取っていれば気付かれなかった。


「父上、どうやら私が狙われてるようです……。」




「建物などで隠れてもなぜか見つかってしまうな……。一度、市街地から出て田んぼの方まで行き、距離をとってみよう。」


「わかりました…。やれる事はやってみます。」


私達が田園まで来ると巨大な木のバケモノも後をついてきた。

そこから一気に引き離すがこちらを追って来る。


「父上は逃げて下さい。もうやり合うしか無いのかも知れません。」


「バカを言うな!それであれば、父が行くぞ。」

「それでは2人ともやられてしまいます。」

「この父にターゲットが移ればありがたい!」


「それでは父上が……。」



そうこうするうちにある同盟が現れて、ゴブリンたちを10つの部隊へ分けて、巨大な木のバケモノへ攻撃し始めた。


今まで他の同盟がやっている事と変わらない風景だった。暫くするとゴブリンたちがヤられてその同盟は海岸の方へ戻って行った。


しかし、その同盟だけは今までの同盟と違い再び現れたのだった。

次の瞬間、プレイヤー6人だけが、巨大な木のバケモノへ目掛けて駆け出して行った。


「父上あの人たち!」


父上も同じ様にあのプレイヤー達を見つめていた。


「あぁ、少し見守ってみよう…。」


「そうですね。あんな奴を倒せる者なんておりませんので、無事に逃げてくれれば良いのですが……。」


「………そうだな。」


父上の反応は鈍かった。

この時、父上はこの無謀なプレイヤーが助かるはずないと思っていたらしい。


そして、上手くあの同盟にターゲットが移ってくれれば美咲が助かると考えていたようだ。


しかし、私たちの予想は良い意味で大きく裏切られる事になった。あの人達は・・・巨大な木のバケモノを圧倒してしまったのだ。


しかも運が良かったという訳では無く、実力で倒し切っていた。


一撃を喰らえば戦闘不能になりそうな枝の左右の攻撃を躱しながら無数の攻撃を加える剣士が2人。


それとは逆にあの枝攻撃にも負けずカウンター気味に拳を繰り出し張り合っている獣人。


一番凄いのはバケモノの背後で神経を集中して隙を覗っていた剣士だった。

物凄い一撃で枝を根本から切り落とした……この目が信じられないような光景が広がっていた。


そして、この攻防に見入ってしまった。

1時間近く時間が過ぎた末にあの剣士が木のバケモノを一刀両断して、終止符を打った。





〜風馬side〜


フィールドボスを倒した日、祝勝会を開いた。祝勝会ではみんな騒ぎに騒いだ。


ここで試作のワインを味見で出したら、意外と好評だった。

まだまだ濃くが無いがこれからどんどんと工夫を加えていけば良いと思っている。


ツマミはお手製のポテチだ。塩のみの味付けだが、ジャガイモがメイクイーンのように美味しいので、最高だった。


ジャガイモを薄くスライスして、高温の油で揚げる。そこへ塩を軽く振って出来上がりである。シンプルだが、美味かった。



祝勝会はお開きになったが、ナビルたち獣人は飲み足りないのか、食堂でまだ飲むそうでそのまま3人で帰っていった。


ねーちゃんたちはそのまま帰った。

これからヒデさんと稽古かと冗談で聞いたら流石にそれはやらないという事だった。


俺は結構飲んでしまったので酔い覚ましに少し夜風に当たり、その後、風呂に入る事にした。



1人で伸び伸びと大浴場に入っていると、ミレーネが入ってきた。

ミレーネも結構飲んでたな……いつ見ても素晴らしいナイスバディである。


何であの質量の2つの胸は、あの素晴らしい状態でキープされているのか不思議だ。

垂れそうなモノだが、エルフ恐るべし。


「フーマー♡今日はカッコよかったよ、チュ。」


ミレーネが俺の隣りへやってきて、腕を絡めながらキスをしてきた。


「ありがとう。ミレーネはいつも最高だよ。」


ちょっとハード目に舌を絡め合わせるようにキスをする。


「あはぁ、ううん。ちょっと興奮してきちゃった♡」

「俺もだよ。」


2人とも興奮しており、風呂の中でヤリ始めてしまい、たっぷり1時間ミレーネを堪能してした。最高でした。



その後、部屋のベッドの上で横になりゆっくりしていると、今度は奈緒が部屋に入ってきた。

奈緒はお風呂で俺とミレーネがよろしくヤッていた事を知っていた。


「ミレーネとばっかりズルいよ。フーくん、私も欲しくなってきちゃった♡」


奈緒が俺の上に覆い被さるように乗って来た。

更にいつもは言わないセリフを放った奈緒のはかなりのがあった。


「ゴクリ。今日の奈緒はいつにも増して魅力的だな。ちょっとアッチの方も元気になってきちまった。」


「どれどれ。うふふ、本当だ♡こんなのはどう?」

「っう、これは凄い良い。」


奈緒の柔らかく弾力のある胸が俺の大事な物を包み込んだ。


奈緒が動くたびにだんだんと俺の下半身のボルテージが上がって、そのまま我慢出来ずに奈緒を押し倒した。


ここでも1時間たっぷり奈緒を堪能しました。最高でした。




奈緒が正式に俺の彼女になってから、部屋割りを変えた。

俺、ミレーネ、奈緒それぞれが個室を持ったのだ。


そして、夜なにか有れば互いの部屋を行き来する様にした。

特別な日は特注サイズのベッドが設置されている寝室を使う事もある。


ミレーネが積極的に3人でヤリたいと誘ってくるのだが、俺と奈緒がちょっと恥ずかしがって拒んでいる。


そこら辺の倫理観はちょっと俺たちとズレている。

まあ、日本人も多数でヤレる人もいるだろうが、少数派?だよな。


そんなこんなで、楽しい夜は過ぎていった。





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おまけ


<風馬派閥>

・恋人 : 2人 ミレーネ、高橋奈緒

・従属配下 : 6人 ミレーネ、ナビル、ジェイド、サミュエル、田村秀樹、高橋奈緒



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いつもご愛読ありがとうございます。


今後の執筆活動の頑張りのためにも、お手数ですが、☆評価およびブックマークを頂けましたら幸いです。


これからもよろしくお願いします。






<他作品>

最強のクズ職〜てめぇら見てろよ召喚士だがこれからは俺のターンだ〜

https://kakuyomu.jp/works/16817330647505909489


よろしければ、ご覧ください。

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