第55話 南中郷駅(1) <2031年5月>


フィールドボス(巨大な木のバケモノ)の事を思い出していた。


あんなのが毎日出てきたら、倒せる奴らは限られる・・・。

そうなると、それこそ手に負えなくてこの世界が終わってしまうだろう。


今はまだあのレベルのボスなら俺たちで対処できるが、それ以上のボスが次々に発生したらと考えると………。


不足の自体のことを事前想定しておくことは重要なことであるが、限度があるか……。



それにしても、この段階でフィールドボスを倒して『ルーンブレード』を入手できたことがかなり大きいと考えている。相当攻撃力が上がった。


この前のフィールドボスが複数現れても敗ける気がしない、根拠なき自信がある。


フィールドボスのことを考えるのも大事だがもっと優先的なこととして、先日の海岸線の攻防で配下のモンスターを相当数失ったので、戦力の補充だ。何と行っても、数の力は絶大である。


この前の高萩市北部の海岸線での攻防もそうだったが、100人からなるプレイヤーに総攻撃を受けたら・・・いくら敵モンスターがE級主体とはいえ体力を消耗して、敗れてしまう・・・。




食料はすでに自給自足体制が万全の状態で整っている。


現在、約4,500体ほどのモンスターが主拠点で活動しているが、10,000体以上を賄えるほどの食料生産量がある。


更に田畑などの面積を増やせば、まだまだ許容できるモンスターの数は多くできるだろう。


また、各モンスターに合った住居を十二分に用意してあり、更に自分たちでも建設を進めて、都度、住環境の改善をおこなっている。


オークの棟梁を筆頭にゴブリン大工達が活躍して、50体ほどの建設部隊となっている。


主拠点の地下も面積を日々拡張させており、既に相当な広さで2km✕2kmほどある。東京ドーム100個分とまでは行かないがそれに近い広さを有している。


そのため、今は戦力補充を優先して行うため、DPをほぼ100%配下モンスターの召喚に費やしていた。



使い勝手の良いと言ったら言葉が悪いが、

・ゴブリンナイト(30DP)

・コボルトローグ(30DP)

・オーク(50DP)

・プチゴーレム(30DP)

・ウフル(50DP)

 などを中心にE級モンスターを1日300体〜400体ほど召喚している。



海岸の攻防によって、E級モンスターが900体ほどまで減りに減っていたので、3,000体ほどを目処に補充したいと思っている。


このまま1週間程度、E級モンスターを召喚する計算だ。



また、この前の海岸線の攻防前までの防衛に関するモンスターの配置状況だが、こんな感じだった。最低限この水準を維持する予定だ。


配下モンスター(D級:4,000体、E級:2,500体、F級:600体)

・華川町南側 D級:800体、E級:500体

・華川町東側 D級:200体、E級:500体

・葛城道場側 D級:1,000体、E級:500体

・海岸線側  D級:1,000体、E級:500体

・予備兵   D級:1,000体、E級:500体


予備兵は、食糧問題が改善されるのであれば、どんどん追加しておいて良いと思う。




因縁がある高萩市へは攻撃を仕掛けたいが、現在の戦力では逆にやり返されてしまう可能性が高いため、いまは力を蓄えるべき時期であると思っている。


まず、中郷町の占拠を中期的な目標と設定した。

短期的な目先の目標は、中郷の海岸から南中郷駅までの領地拡大である。


<領地拡大目標>

・長期的 : 北茨城市の統一

・中期的 : 北茨城市 中郷町の統一

・短期的 : 南中郷駅周辺〜海岸線の統一



幸いにも南中郷駅周辺には大きな連合と呼ばれる同盟の集合体は存在しなかった。


それでも50ほどの同盟が存在しており、互いに少ない土地を巡って小競り合いが続いている。


俺はというと海岸線に陣取っているので、裏から攻撃される事が無いので、着実に南中郷駅を目指して、堅実に敵同盟の領地を占領していった。


俺、ミレーネ、ナビル、ヒデさん、奈緒の5人で最大の5部隊を編成して、1,000体掛かりで着実に進軍する。


更に俺の武器が『』になったことにより、敵を全く寄せ付けなかった。


しかも、『ルーンブレード』は魔剣であり、魔法攻撃を切り刺すことができるという性能まで兼ね備えていた。


これは、偶然の産物で分かったことだった、ミレーネに向かって敵プレイヤーが放ったファイアボールを剣で受けようとしたら、真っ二つになったのだ。


もしかしたらと思い、戦闘終了後に奈緒に協力してもらい魔法を切り裂けないか挑戦してみたところ出来たのだった。


特に刃に悪影響が出ている感じではないので、大丈夫だろう・・・。


そんなこんなで、E級モンスター3,000体までの量産と牛歩で着実に南中郷の領土を拡大してながら、10日が経過しようとしていた。



そして、とある領地に大きな忍者屋敷が広がっていた…。


なぜ忍者屋敷と分かったかというと、門に大々的に伊賀流忍者屋敷と書いてあったからだ。相当な忍者マニアなのだろう……それがお馬鹿さんか・・・。






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おまけ


<風馬派閥>

・恋人 : 2人 ミレーネ、高橋奈緒

・従属配下 : 6人 ミレーネ、ナビル、ジェイド、サミュエル、田村秀樹、高橋奈緒





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