第26話 レベル5(1) <2030年12月中旬>
ダンジョンが発見されてから1.5ヶ月ほどが経ったある日。
俺とミレーネは主拠点南側の異世界人や日本人プレイヤーとの攻防を繰り広げていた。
この1.5ヶ月で、獣人10人、エルフ6人の討伐、日本人21人を討ち取っている。
そして……ついに俺はレベル5となった。
数ヶ月ぶりのレベルアップだった。
つい戦闘が終わったらミレーネの腕を取り引き寄せて抱きついてしまった。
レベルアップって良いな。
「やったー!」
「きゃ、フーマどうしたの?」
「レベルが上がったよ。久しぶりに上がったから嬉しくて!これで、5部隊出撃できるから、lv5土地を取れるかもしれない!」
「それは良かったね♡ 夜にでもタップリとお祝いのサービスをしてあげるわ。」
ミレーネが満面の笑みを浮かべて、自分のことのように喜び抱き返してくれる。
最近さらにミレーネが可愛く見える。
まあ、絶世の美女なのだから仕方ないかムフフ。
美人は3日で飽きるというがあれは嘘だな。
相手にされない奴の僻みが入っている…と俺は思っている。
そして、ステータス画面を確認すると予想通り、『クラス』が選択出来るようになっていた。
・クラス:職業を選択出来る。
▶︎ナイト
▶︎モンク
▶︎ウィザード
▶︎アーチャー
▶︎ローグ
いつもながら、これ以上の説明が無かった。
本当に何に対しても、説明が不足しており重要な選択をする時には嫌になる。
涼真さんにチャットで調べて貰っていた情報だと、世界中に100人ほどレベル5になった者がおり、トッププレイヤーと呼ばれているそうだった。
そのため、レベルが上がるのをずっと心待ちにしていた。
このトッププレイヤーはクラスの情報を公開していた。
後3ヶ月後の2031年4月1日に地球人の半数が処刑されるが、レベル5のプレイヤーは上位者なので、強制処刑のリスクが極めて少ない。
余裕があり、最終的に今後の事(異世界人との戦争)を考えている奴は、地球人全体の向上を目指して『クラス』の情報を公開していた。
クラスを選択すると各パラメータがアップするとの事だった。職業ボーナスが付くと考えれば良い。
力 魔力 配下 創造
ナイト 5 ー 5 ー
モンク 10 ー ー ー
ウィザード ー 5 ー 5
アーチャー 5 ー ー 5
ローグ ー ー 5 5
有難く先人者の情報を活用して、俺はナイトを選択すら事にした。
そして、クラス選択のボーナス値もあり力はなんと『C級』になった。
現時点でC級なんて、レベル5で【力】極振りの特化型しか居ないだろうし、ほぼ居ないだろう!
名前 葛城 風馬 (支援スキルLv1)
レベル 5
クラス ナイト
ステータスポイント 0
能力値
力 C (35)
魔力 F (0)
配下 D (20)
創造 E (5)
これで、lv5土地の攻略出来るかも!
ただ、これまでの分析結果より、lv5土地はlv4と比べると難易度が一気に上がっている。
下調べでは約800体のモンスターが出てくる。
構成もザックこの通りだ。
〈lv5土地 約800体〉
・C級モンスター 50体
・D級モンスター 350体
・E級モンスター 400体
〈lv4土地 約400体〉
・D級モンスター 100体
・E級モンスター 300体
lv5土地はC級モンスターが出てくる。
しかもD級モンスターも350体と相当数出てくるので、難易度が一気に上がっている。
しかし、俺の【力】がC級になった事により勝機が十分あると思っている。
力がC級であれば装備が整えばB級モンスターにと互角以上に戦える・・・と思っている。
あくまで推測だが……。
そして、俺は入念な準備を行い、最大勢力を率いて、lv5土地の占領に打ってでたのだった。
俺の最大勢力値は200体×5部隊で1,000体だ!
今回は出し惜しみ無しの勝負だ。
モンスターは全てD級モンスターを揃えた。
【部隊編成】
第1部隊 (200/200) 前衛(歩兵)
葛城 風馬 (リーター)
コボルトナイト 59
デビル 50
ベアー 90
第2部隊 (200/200) 遊軍
ナビル (リーダー)
スネーク 99
プチタイガー 100
第3部隊 (200/200) 遠距離(弓)
ミリーナ (リーダー)
ゴブリンアーチェ 170
デビル 29
第4部隊 (200/200) 前衛(予備・歩兵)
ジェイド (リーダー)
コボルトナイト 99
ベアー 100
第5部隊 (200/200) 前衛(予備・歩兵)
サミュエル (リーダー)
コボルトナイト 59
デビル 100
リザードマン 40
初めての本格的なlv5土地占領の戦いが始まった。
「ミレーネは敵前衛が接近してきたらありったけの弓をくれてやれ。それが終わったら後退し、ジェイドとサミュエルと場所を代われ。
先頭は俺の部隊が受け持つ。特に俺はC級モンスターに狙いをつけて倒しまくる。
ジェイドとサミュエルは、俺の隊が撃ち漏らした敵を倒せ。また、俺の隊に穴が開いたら、モンスターを補充しろ。
最後にナビルは足の早い部隊編成で遊軍となり敵の側面・背後を突いて戦果をあげろ。
絶対勝つぞー!」
「「「「「オォー!」」」」」
◯ 風馬部隊
◎ ミレーネ部隊
◆ ナビル部隊
◇ ジェイド部隊
△ サミュエル部隊
<部隊体列>
◯◯◯◯◯◯◯◯
◎◎◎◎◎◎◎◎
◆◆◇◇◇◇△△△△◆◆
◆◆◇◇◇◇△△△△◆◆
戦闘が始まり、敵モンスターたちの半数400体が俺たちへ向かってやってくる。
「ミレーネ、打てー!」
「みんな今よ、打ちまくれ!」
ミレーネの声と共に弓矢が敵の先鋒へ容赦なく降り注ぐ、100体ほどは仕留めただろうか。
生きているモンスターも手傷を負っている。
「ミレーネさがれ。次は俺たちの番だ。行くぞお前ら、かかれー!」
俺が自ら先頭をたちモンスターを倒す。
C級モンスターの姿は見えなかった。
その時、ナビルが勢い良く動き出したのを感じた。
「ナビルまだ機会を待て!待機してろ。」
「え〜まだかよ。もう敵が来てるし良いだろ?」
「いやまだだ。敵の主力が動いていないのでちょっと待て。」
「ってそうなのか?……分かったがちゃんと美味しいところは残しておけよ!」
「それは大丈夫だ。」
ナビルが思い止まってくれた。
突っ込むなら、ちゃんとタイミングを見定めて欲しいものだ。
そう、俺は敵が全軍で来るのかと思っていたが主力を残して半数の400体が手付かずの、まま待機していた。
更に敵が200体減り、俺の方が100体ほど減った。
敵残り500体、俺残り900体 といった感じだ、まずまずの出だしだ。
そのとき残りの敵400体が動いた。
さっきと同じだミレーネは後方へ下がっているが、可能な範囲でミレーネ部隊が放った弓が俺たちの上を通過して新たに迫ってくる敵に命中する。
数十体は倒せたろうか。それだけでも敵の足並みを崩せるのでOKだ。
しかし、いつもと違うことが起こった。
俺の配下たちがドカン、ボッカーンと激しい音を立てて弾け飛び始めた。
<他作品>
最強のクズ職〜てめぇら見てろよ召喚士だがこれからは俺のターンだ〜
https://kakuyomu.jp/works/16817330647505909489
よろしければ、ご覧ください。
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