第4話 犬猿

 権兵衛さんのお母さんは、何かの機会にか、黍団子を作ることが有った。権兵衛さんの家には縁側があり、ある日、縁側に黍団子が置いたままになっていることがあった。うっかり権兵衛さんが忘れてしまったのだ。思い出して縁側に権兵衛さんが行くと、黍団子を取り合って喧嘩している山猿と野良犬がいた。権兵衛さんが驚いて見ていると、そこに烏がやって来て黍団子を持って行ってしまった。権兵衛さんは犬猿の仲を目の当たりにしたのだ。権兵衛さんは遠い未来、犬も猿も仲良くなって人の言葉を話す様になると思っていた。

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