12 破滅ちゃん、僕、国会を爆破するよ。
「破滅ちゃん、僕、国会を爆破するよ。」
僕は、胸の内を、打ち明けた。
8月2日 土曜日
破滅ちゃんの家にいる。
二ヤり
破滅ちゃんは、口元を緩めた。
「破壊くん!。遂に、世界滅亡の為に、自分から、やる気になったのですね。」
破滅ちゃんは、僕のことを強く抱き締めた。
「いつも、受け身な、破壊くんの口から、きけたことが、嬉しい。よしよし。」
破滅ちゃんは、僕の頭を優しく、撫でる。
涙を流していた。
「裁判所も、官邸も、中央銀行も、警察本部も―、人間を全て滅ぼして、地球もぶっ壊すよ。」
僕は、覚悟を口にした。
「えらいいいいいいい。口にしたからには、やり遂げなさいよ。」
破滅ちゃんは、歓喜の声を上げ、右手で、僕の背中をポンと叩いた。
「僕、やります!。」
「んんんっ!破壊くん、いい子おおおおお。いい子おおおおおお。」
破滅ちゃんは、グルグルと僕の頭を撫でる。
破滅ちゃん、僕、首が取れちゃいそうだよ―
ゴキッ
うわあああああ、いてえええ。
ビュウウウウン
首が、捩じ切れて、凄い速さで、右斜め下に、落下した。
顔が、床を突き抜けて、地面を、掘っていき、埋まる。
「よくも、家の床を壊してくれたわね。この、豚野郎があ!。」
ペチン!
破滅ちゃんは、目を輝かせ、鼻息を荒くしながら、首のない、僕の死体を、100万ボルトの電流の流れた鞭で、打つ。
ペチン!ペチン!ペチン!
ビリリ、ビリ、ビリ、ビルル―
うわああああああ。
焼け焦げるううう。
もう、死んでるってえええ、死体だってええええ!!!
身体中に電撃が、迸っているのが、感じられる。
鞭使いから、破滅ちゃんの生命を、体感できる、嬉しい。
もっと、鞭打って!
破滅ちゃんを、感じたい
バシン!
息使い、身体の動き、仕草が、鞭から伝わるよ。
ニョキ
首が生える。
「あら、もう、再生したの?」
破滅ちゃんは、大きく目を見開き、顔を綻ばせた。
「えい。」
グリョり
破滅ちゃんは、生えてくる、新しい僕の首を、両手で、千切って、骨ごと、食べる。
モグ、モグ、モグ
美しい。
破滅ちゃんの、神々しい身体の一部となっている。
ひとつになっている。
モグ、モグ、モグ
「美味しいわ。あなたのお顔。」
破滅ちゃんは、背中から、首のない僕に抱き着いた。
グサッ!
白く、美しい右手が、肩甲骨の間辺りから、貫通して、胸から、突き出た。
右手には、僕の心臓が握りつぶされている。
「大丈夫よね?」
破滅ちゃんは、顔のない僕の死体に話しかける。
「はやく、再生しなさいよ。」
破滅ちゃんは、胸からナイフを取り出すと、僕の死体に向かって投げた。
ヒュン、グさ!
グサ!グサ!グサ!
うう、痛い
胸からナイフを出しては、投げる、投げる、投げる。
血が噴き出し、床は赤色に染まっている。
グサ、グサ、グサ!
身体中に、ナイフが突き刺さっていた。
「君は、的よ。ほおら、次、行くよ。」
グサ!、グサ!、グサ!
破滅ちゃんは、ナイフを投げるのをやめない。
「もう、刺せる所もなくなっちゃったなあ―。」
破滅ちゃんは、笑った。
「首、まだ生えてこないねえ?刺激が足りないのかなあ。」
破滅ちゃんは、首の付け根をなめた。
「血の味がする。美味しい。」
破滅ちゃんは、二ヤリと、笑って、舌を出した。
「おら、おら。」
破滅ちゃんは、首の付け根を、右手で、グリグリ、かき回した。
ブシュウ
血が噴き出す。
首の付け根あたりで、肉が、かき乱されている。
うああああああああああああ。
ビョコ!
「あ、生えた!。ふふふ。」
破滅ちゃんは、満足そうに、腹を抱えて、爆笑する。
「よしよし、かわいいねえ。生き返って来られて、えらいねえ。」
破滅ちゃんは、僕の頭を撫でて、涙を流した。
身体中にナイフが刺さっていて痛い。
胸の穴も塞がっていない。
心臓も、ない。
「ん?喋らないねえ。死にかけだねえ。」
破滅ちゃんは、僕をみつめた。
ブチュゥウウ
「んんっ!。」
破滅ちゃんは、僕に激しいキスをした。
口の中に、破滅ちゃんがいる。
絡み合う舌
熱くて、痺れる。
破滅ちゃん!
身体中に刺激が走る。
神経が活性化している。
ビュン!
穴が塞がるうううううううううう、心臓が、できるううううううう!
「再生したね。」
破滅ちゃんは、微笑んだ。
「破壊くん。国会の爆破、楽しみね。」
破滅ちゃんは、僕の首に両手を回して、耳元で、囁いた。
「あたしが、いい国会爆破のやり方教えてあげるわ。」
破滅ちゃんは、いたずらな笑みを浮かべた。
国会爆破のやり方だってえええええ!
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