第14話 控え目に言って人間のクズ。
「もぅ、
クラスで一番やらせてくれそうなギャル、
「悪いな、ちょっと野暮用があったもんでよ」
たちまち、
え? ひょっとして、野暮用って
「そうみたいだねー。どうりで新鮮なイカ臭さを漂わしてたわけだー」
レヴィアたんが、頭の上であきれ気味につぶやいた。
「やん……大胆! ま、
そのやりとりの一部始終をじっと見ていたクラス1の美少女、
「……うらやましい」
と、つぶやいた。
なんだ? なんだ?? なんだ??
本当に、
夏休み前まで、俺と同じスクールカーストの最底辺にいた
「よう!
彼女が寝取られるってのはよう」
「…………」
「はは! だんまりかよ!!
そういえば、あの時もそうだったよな。カラオケ屋で、俺と
「……………………」
ビッチギャルの
「あーあ。カッコ悪い―!
アタシ、なんでこんな男とつきあってたんだろー」
ガタン!!
突然、
「な、なななな、なんだよ! なにか文句あるのかよ!!」
「……………………………」
「あひゃひゃひゃ! だっせー!
惨めだねー。あーなったら人間終わりだよ。
俺は心の底から思った。
頭の上から、レヴィアたんの声が響く。
「だよねー、完全にサキュバスの力におぼれちゃって。
あーなったら人間おわりだよねー」
・
・
・
その後、俺たちは体育館で校長先生の長い話を聞いた後、再び教室にもどっていた。
「知りたい?
レヴィアたんの声が上から聞こえてくる。
知りたくないよ! あんなクズ野郎の思考なんか!!
「そー遠慮しないで、てか、聞かなきゃ後悔すると思うよー」
なんだよ、後悔って。
そう言った瞬間、俺の頭の中に、
「ったく、早く学校終わんねーかな。そうすれば、
「その子もいーけどさー、もっと新しい娘も魅了しちゃおーよ♪」
ん? 西野の声の他に、もうひとり女性の声がひびきわたる。
これって、
「アタシのチカラは、
「リリム……お前って本当にどん欲だな。まー、次のターゲットも目星をつけてるけど」
「だれだれ?」
「隣のクラスの
な!?
今度は、
「ふーん、どんな娘だろ、ちょっと見てこよっと」
そう言うと、
「えー、あの地味な娘? しかも貧乳じゃん!!
どーしてあんなさえない娘を魅了するの?」
リリムのめちゃくちゃ失礼な質問に、
「あの女、あー見えて彼氏持ちなんだよ。あそこにいる、真面目メガネの」
西野は、
「へー、そうなんだー。いかにも真面目そーなメガネだね」
「だろ、きっとまだ童貞だと思うんだよな」
「ってことは、
「その処女を、彼氏の
「あははー、
残念!
って問題はそこじゃない!
ジョーダンじゃない!! しかも、こんなゲス野郎に
「さすが、
レヴィアたんがニヨニヨと笑っている。
「せっかくだから、わたしも手伝うよー。なんか、
悪い予感?
おいおい! まさか
「ちがうちがう!
魔界の事情?
さっぱり意味が解らない。でもまあ、レヴィアたんが協力してくれるなら心強い。俺は今日一日、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます