キモ・オタク(作者の書き方に準拠した)と聞き、あなたはどんな人を思い浮かべるだろうか?
一般的にキモ・オタクは避けられる。なぜなら彼らはキモ・オタクだからであり、逆に言えばそれ以外に理由はないだろう。この作品の主人公もまた、イデオロギーと鉄の箱のことで頭がいっぱいのキモ・オタクに他ならない。SNSでのレスバの速度に命をかけ、イデオロギーと鉄の箱に思いをはせることが何よりの楽しみだ。そんな彼は必死で「逆張」ろうとしている。その様はキモいだとかおかしいだとかを通り越し、最早愛おしい。
この作品はイデオロギーのぶつかり合いとレスバが命のラブコメだ。こんなブッ飛んだラブコメがこれまであっただろうか?「ラブコメ嫌いじゃないけど、ちょっと飽きたかもな……」と思うあなたにこそ読んで欲しい、常識破りのラブコメであることを約束する。ぜひ一話を読んで、私と同じように愛おしきキモ・オタクを見守ろうじゃないか。