第148話 解析完了

物語の設定をまとめていました。遅くなってすいません。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー何とか今週も乗り切った。こういう感想が浮かぶところは前世と変わらない気がする。

ベッドでゴロゴロしているとパールが話しかけてくる。

(おはようごいます。マスター、とうとう鳳凰の羽の解析が完了しましたよ。)

やっとできたのか。あれから結構経つからな。

(ご苦労。で、結果は?)

(結論から言うと鳳凰の羽にはどうやら潜在する魔力を引き出す力があるようです。)

潜在する魔力か、いいねぇ。これは期待できそうだ。

(具体的には?)

(鳳凰の羽は、普段は使われることのない体内の細胞に蓄えられている魔力を活性化させることが出来ます。そしてその活性化した状態で魔力を枯渇させると蓄えられた魔力が使われるようになります。通常は魔力が枯渇しても潜在する魔力は使えないんですけどね。)

(それは凄いな。またこれで強くなれる、いい事だ。)

(まぁ、潜在能力が有ればの話ですが。)

(あるだろ。てか、そう思いたい。)

さすがに少しぐらいはあるだろ。

(それでどうなされますか?。今日は休日ですが?)

どうっすかな、今日はゆっくりしたいんだが。

(それはすぐ終わるのか?)

(いいえ、おそらく一日はかかるでしょう。何よりマスターの魔力を枯渇させるのにかなりの時間がかかるでしょうから。)

確かにそれはそうだ。ありがたい事に俺の保有魔力は莫大だからな。

(…ならさっさと今日中に終わらせるわ。いつかやらないといけないんだし。)

それに潜在した魔力を解放しなかったせいで死ぬって可能性もある。そんなのはゴメンだ。

(了解。)

(ちなみに鳳凰の羽はどう使うんだ?。持っているだけでいいのか?)

(そんなわけないじゃないですか。使い方は羽で全身を満遍なく直接撫でるんですよ。この時、撫でられていないところがあれば身体に違和感が生じますからね。気を付けなければなりません。)

(へー、…ん?、おい、ちょっと待て。全身を撫でるのか?)

(はい。)

(まさかあそこも?)

(そこだけ違和感を覚えてもいいというならしなくてもいいと思います。)

(いいわけ無いだろ!!、…つまり俺は外で全裸になって羽で体を撫でるということだな?)

やべぇ奴じゃないか。そんな性癖は持ってないぞ。

(はい。でも安心してください、撫でてないところが無いように私が撫でますから。)

いや、そういう話じゃないんだ。分かれよ、ボンコツ。しかも他者に撫でられるって絶対に自分でやるより感覚が過敏になるやつじゃないか。

(…。)

(全裸を気にしてるんですか?、幻術で見えなくすればいいじゃないですか?)

だからそういうことじゃないんだ。外で全裸って事実が精神的にクルんだ。黒歴史は確定だし。

そんなことを考えているとルームメイトたちが起き出した。

「ファ〜ア、おはよう。もう起きてるのか、相変わらず早いな、ジン。」

「まあな。」

外で全裸という衝撃的な事実に頭がうまく働かない。だが、それでも前世よりマシだ。深夜遅くまでゲームをやって無いし、配信も見てないからそんなに疲れることはない。ああ、あの頃の生活が懐かしいなぁ。

「今日は何をするんだ?」

「ああー…、今日はのんびりしようかなと思ってるけど?、フレイはどうするんだ?」

「帝都の外に狩りに行こうと思っているんだが、ジンも行かないか?」

「俺はやめとくよ。」

「そっか。バルアはどうだ?」

「ああん?、俺は剣の修業があるからな、てめぇひとりで行け。」

「そうか。」

その後、3人でカフェテリアへ向かい、朝食を終える。


ー-ユーミリア公国ー-

「さて、結論は出たか?」

「我々はあなたに従おう。」

「そうか。なら今すぐ武器を作れ、大量にな。」

「…理由をお聞きしても?」

「武器を作る理由は一つだろ?、戦争だ。それとこちらから技術者を送るからそいつの言う通りに武器を作ってくれ。」

大国とは言えない国でも大商会は存在する。特に資源を売りさばいていれば。

「もうすぐ起こるというのですか?」

「ああ、間違いなくな。だがここまで話したんだ、裏切ってくれるなよ。」

暗い殺気とともに言葉を発する。商人たちはかつての仲間の末路を思い出し、顔を青ざめさせた。

「わ、分かっておりますとも。」

「ならいい。ついでに武器市場のデータも取っといてくれ。」

「御意。」

この日、一人の青年が一国の経済を掌握した。

〈とりあえず経済は抑えた。あと必要なのは実績と…〉


ーー??ーー

「恐ろしい御方だ。崩壊原因を外したとはいえフォーミリア王国の滅亡が的中するとは。それにまさかあのジルギアス王国と貿易を開始したとは…」

元奴隷の少年は賢く強くなった。国内では敵がいないほどに。もう準備は整った。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る