第15話 冒険者ギルドへ
俺は帰って仮面と笏をパールに預けてご飯を食べ、風呂に入るとすぐにヘッドに行った。
「今日は本当に疲れたな。結局あの火竜はどうなったんだろうな?」
「マスターの話では西の方へと飛び去ったという話ですから、おそらくエルファイヤ火山地帯をめざしているのでは?」
「それってもしかして、温泉で体を癒やすということか」
「はい」
でも温泉に浸かったぐらいて怪我が治るなら誰も苦労しないよな。
「また、捻くれたことを考えてますね。顔に出てますよ。」
「うっせえ、勝手にひとの顔から情報を読み取るんじゃねぇ。いいから、俺が寝ている間、書斎にある本の知識は全部覚えとけよ」
「了解です。まあ、秒で終わるでしょうが。」
「お前って、この時代じゃオーパーツだよな。」
「私は、現代で言う古代文明の末期に作られ、あらゆる技術が搭載されましたからね。当然と言えば当然です。」
「じゃあ、おやすみ」
「良い夢を」
「ふふっ」
少し、笑ってしまった。
「おはようございます。起きてください。もう、習慣になってしまいますよ。ジン様」
「んんー」
「ほら着替えて、朝食を食べましょう。」
目が覚めて着替えていると、
「おはようございます、マスター。」
「ふぁ〜あ、おはよう。ちゃんと見つからないように姿消しとけよ。」
「大丈夫です。誰かがきたらすぐ消えますから」
「いや、でも消えるのに時間かかってたろ」
「あれはただの演出です。本気でやれば一秒も余裕でかかりません。」
このクソ無機物め。主人を立てろ、主人を。
朝食に行ってご飯を食べ、いつもどおりマルスとの稽古を終えた。
「マルス兄さんは今日も本を読むの?」
「あぁ、いまは英雄譚にはまっていてね。一緒に遊びたいなら遊んであげるけど?」
「ううん、大丈夫。今日も探検するから」
「そう、でも敷地から外に出たら駄目だぞ。」
「分かってるよ」
カッ、遊びたいなら遊んであげるけど、だと? こっちのセリフだ、クソガキ。
そして昼食を食べ終えると、
「今日はどうするんですか、マスター」とパールが聞いてきた。
「今日は冒険者登録だな。」
「冒険者ですか、この時代にも残ってるものがあったんですね。」
「ふーん、過去にもあったんだな。まあとにかく、今日は冒険者ギルドに行って登録するぞ。」
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