霊が跋扈する日本、駆け出しの霊能者である主人公が、憧れの先生の影を追い求める物語。
霊能者たちの活躍を描いた、現代もののホラーです。
作品の舞台設定、霊の存在やそれに悩まされる社会そのものが印象的。
現代ファンタジー、あるいは伝奇もののような、おどろおどろしくも現代的な世界観がとても独特でした。
物語そのものに関しては、ある意味ではきっと「何かの始まり」を描いたお話です。
主軸はあくまで主人公と、その憧れたる臥龍院先生の物語なのですけれど。
それ以外の登場人物たちもそれぞれ個性的で、他にもさまざまな活躍をしてきたんだろうなと、つい想像が広がってしまうところが素敵です。
一度読み終えた後、再び読み直してみるとまた違った味わいがあるお話でした。