部活でゲームをやっていたら、推しキャラの声で怒られた

かにかま風味のジャム

推しキャラの声で叱られました。

 僕はパソコン部に所属している神崎祐樹。ゲームが好きな高2です。


 パソコン部には3人所属しているんだけど、1人は幽霊で3年生らしいが見たことがなく、もう一人部長が井上凛香さん。僕と同じ2年生で、全体的に細身でとってもかわいく、声もVTUBERとか声優できるんじゃないかっていうレベルに奇麗で、完璧を体現したのかのような方です。


 パソコン部は名前の通り、パソコンを使ってプログラミングをしたりする部活です。使っているパソコンもスペックがいいので、快適です。


 そして今日、こっそり同人ADVゲーム『堕天使と追放された悪魔』をプレイしていたら、井上さんが


 「なんでゲームやっているのかな?あとでこっち来てね!」


と、押しキャラの天使ちゃんの声で怒られました。


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 「はぁ、なんで部活でゲームをやるのかな(呆れ)。」


 今まで、部活でゲームをプレイことはなかったです。別に好奇心とか背徳感でやったわけではないんですよ。家のパソコンのスペックが低いんですよ。cpuが第2世代のcore i5ですよ。グラボなしの。かろうじてSSD積んでいるけど。


 「ごめんなさい。家のパソコンが低性能でして。つい部活のパソコンだったら快適にプレイできるかなと思っちゃいまして、今日ついついやっちゃいました。今後は絶対にやりません。退部とかにはしないでください。お願いします。」


 泣きながら、土下座と謝罪と言い訳、反省をしました。本当に反省しています。うぅ。


 パシャ。(デジカメのシャッター音)


「これでいいよ。もし今後部活でパソコンの不正利用があったら退部にして、この写真もばらまくから。みんなこの写真見たらどうなるんだろうなぁ。(ニヤリ)」


 今の井上さんの顔が悪役の笑顔みだいで、恐怖で震えます。なんか目もドス黒くみえます。


「はい、もうゲーム部活でしません。その写真、みんなに見られるの怖いですし。」


 今後部活でゲームをやったらみんなの笑いものにされそうですし、学校生活が終わりを告げそうです。もうやらやりませんが。


「これで許しますよと。ちなみになんのゲームやってたの。」

「『堕天使と追放された悪魔』です。」


 堕天使と追放された悪魔は、イケメン神に好かれた天使ちゃんが、行き遅れの中年おばさん天使の罠により天界から追放され、善人過ぎて、人を制裁することができ左遷され、最終的に追放された悪魔と共に、愛をはぐくみながら、死後の世界(天界とか地獄とか)を変えていくアドベンチャー同人ゲームです。評判はかなり分かれていているけど、僕は結構好きですね。


「これを第二世代でやろうとしたの。これ、ADVの割にスペック必要なんだよねー。ちなみに天使ちゃんの中の人は私。」


 やっぱり、そうなんですね。でもどうして声優になれたのだろうか。


「そうなんですか!どうやったら、天使ちゃん担当できたんですか?事務所とかにしょぞくしているんですか?」

「たまたまゲームの製作者さんが、私の叔父で助っ人的な感じだよ。別にプロでも、事務所に所属しているわけでもないよ。」


 なかなかすごい偶然ですね。助っ人って言ってましたけど、かなりうまくないですか。やっぱり元がいいんでしょうね。


「すごいですね。助っ人なのにかなりうまいじゃないですか!プロでも目指すのですか?」

「私は別にプロになるわけじゃないよ。そうだ、君の持っているパソコン低スぺなんでしょ。だったら、ちょっとパソコン屋見に行かない。デートデート。」


 そう簡単にデートとか言わないでほしいです!意識しちゃいそうじゃないですか。というかデートなのでしょうか?でもあえてデートってみようかな。


「そうですね、僕もデート行きたいです。井上さんかなり可愛いですし、一緒にデートできたらうれしいです。」


「恥ずかしいから、デートデート連呼しないで!」


 井上さん、意外とうぶなのかな。



 

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