第41話 後書き(ネタバレあり)

最後までお読みいただきありがとうございます。




この「限界離婚」を書こうと思ったきっかけは、作者が10代の時に「くも膜下出血」は「バットで殴られたような強い痛みが特徴」という事を知った時でした。





その事を聞いた瞬間、じゃあ、くも膜下出血をした人は、一緒にいた人から殴られたと思うのではないか?


という妄想が生まれました。




殴られたと思ったら、実はくも膜下出血で、一緒にいた人が犯人ではなく、、実は病気で、、、、



っていう話を読みたいなぁって思った記憶があります。




その時から数十年。忙しくて色々あり小説を読めない時期も経験しながら、結局「実は、くも膜下出血だった」という結末の物語に出会えないまま今を迎えました。(※くも膜下出血はバッドで殴られた程、激しい頭痛が特徴というだけで、殴られたと錯覚する訳では無いです。)




もう仕方ない。読めないのなら、よし書こうと書き始めたのが今回の「限界離婚」です。





タイトル、あらすじ、序盤の展開からドロドロの愛憎劇を想像していたら、実はみんな病気で倒れたという話になるように書いたつもりです。



達磨を要所要所にいれ、病気が治るって願いを込める達磨だから「ああ、病気で倒れたんだな!」って序盤から気づいてくれる読者がいるかもしれないという作者の期待を込めています。



丸田(まるだ)→逆から読むとだるま

玉溜(だまる)→字をずらすとだるま

多摩(だま)→るを足せばだるま

等、苗字等固有名詞は達磨さんに活躍していただきました。


本当は「た」ではなく「だ」と読んで欲しいのですが、あえてルビはふっていません。



結末は、作者の思いをふんだんに詰め込んでいます。限界な人にきっと良くなるから大丈夫。時間が経てば、誰かが助けてくれたら、いつかよくなるかもしれないよ。というメッセージを小説に込めたつもりです。

あり得そうだけど、現実では難しい。だけど、当事者からしたら切実なドリームを詰め込んでみました。


できるようで、できない。


でも小説だからこそ可能な結末になっているのではないかと個人的には思っています。



ありがとうございました。









追記【裏】登場人物紹介


※作中で出てくる人物の病名について記載しています。(作中で自覚症状は訴えているが、病名まで記載できていない方が含まれている為、追記しました。)最後まで読んで、あれ?どうしてだろうと、登場人物の言動がちょっとピンとこない方は、記載されている病名を調べると納得いくかもしれません。

※この話はフィクションです。登場人物に実在するモデルは存在しません。





丸田 広一…65歳。定年退職したばかり。京香に一目ぼれして、何度も告白を繰り返していた。京香の進学した大学を調べて、勝手についていった。大学生時代から京香との付き合いが開始。結婚には家族から反対を受けたが、頑固な面がある広一が推し進めた。結婚後は、盗難癖がある京香の為に、プレゼントのつもりで貴金属を家に定期的に配置していた。小型カメラは京香の事を撮影する為の広一の趣味。せん妄時に息子に話してしまい、後で落ち込んでいた。離婚後京香を見つけたら、復縁できなくてもカメラだけは設置するつもりだった。

【主病名】急性くも膜下出血

【その他の症状】重度意識障害、呼吸障害(人工呼吸器挿入)、せん妄(特に被害的発言多い)、高次脳機能障害(退院時軽度注意障害のみ残存)




           

丸田 京香…66歳。半年前に退職した。仕事はそれなりにしていたが、プライベートは、かなり欲に忠実な面がある。付き合っている彼氏の家に入り込んで、こっそり何かを持ち帰る癖がある。糖尿病が末期になるまで気がつかない等、少し抜けている。些細な事で激高しやすい。甘い物が大好き。

【主病名】糖尿病

【その他の症状】糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性動脈硬化、足壊疽(足切断処置)





丸田 良…38歳。営業職。出張が多い。妻の鈴奈とは仲が良い。丸田家で唯一倒れなかった運がいい男。家でも会社でも調整係を任される事が多い。苦労人。




丸田 鈴奈…33歳。夫が忙しく基本ワンオペで家事育児をこなしている。実家が県外で、近くに友人がいない。内向的で大人しい性格。一人で我慢してしまう傾向がある。

【主病名】子宮外妊娠(子宮管摘出。※片方のみ)

【その他の症状】抑うつ傾向(退院後改善。服薬なし。)




丸田 勇太…3歳。元気で活発な男の子。怪獣を倒す事が何よりも大好き。思いっきり戦える怪獣役を常に求めている。(母は弱すぎて物足りない。)




丸田 文…82歳。専業主婦。丸田家を長年支えてきた苦労人。亡くなった娘、鈴の帰りを待っている。丸田家では、認知症により家事能力の低下、無気力、記憶障害が表れており、電話の内容を忘れたり、通帳が取られたと錯覚して物取られ妄想が出現していた。(実際は文の通帳は金庫に保管されていたが、その事を忘れてしまっていた。)


【主病名】熱中症、認知症

【その他の症状】記憶障害、見当識障害、物取られ妄想




麗奈…広一が定期的に会っている女。文の孫。苦労人。実父が結婚するからと高校生の時に家から追い出された。京香の事をよく思っていない。家族に飢えている。




徹…麗奈の幼馴染。ホスト。介護福祉士の資格保持者。

































小説の基礎についてしっかりと勉強した事がない作者です。書きながら小説の書き方を調べていますが、いろいろ基本の書き方から外れている点がある事に気付きました。


読者様にとっては、読みづらい点があったかと思います。

少し書き続けるかどうか悩み中です。


もし、応援してあげようと思う方がおられましたら☆をつけていただけると嬉しいです。


よろしくお願いいたします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

限界離婚 仲 懐苛 (nakanaka) @nakananaka

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ