第43話 創造神とは?

チーザー「回収終わったぞ!」


モンスター素材回収チームの作業が終了したようだ。

しかし、この世界の「運営」の人は現れない。

「運営」の先兵であるクソ魔女氏がここに捕縛されているのに…。


俺「なー、クソ魔女。お前の仲間、助けに来ないんだけど…」


クソ魔女「…」


俺「ひょっとして君さ、見捨てられた…」


クソ魔女「アー!アー!」


異世界転移してきた人…「来訪者」をお出迎えする業務はどうなっているのか。

チュートリアル解説担当のコイツがここにいるってことは、業務が滞っているはずなのだが。

まあ、交代要員くらいいるだろうし、見捨てられる可能性もあるわけか。


俺「じゃあ、待っていても仕方ないか。人質的な価値も無くなったと。」


カイ「処す?処す?」


俺「ステイ!カイ、ステイ!君は判断が早すぎる。ちょっとマテ。」


あれだけ元気だったクソ魔女氏が、すっかり萎れて小さくなっている。

今なら事情聴取も出来るんじゃね?


俺「ああ、ええっと。切り捨てられたみたいでご愁傷様です。クソ魔女…えーっと。名前聞いてなかったな、そういや。」


クソ魔女「クソ魔女でいいです…」


カイ「クソな魔女だから…じゃあ、こうしましょう。命名!ウン子!」


俺「却下!」


カイ「えー。」


俺「聖職者としての品位に欠けます。」


俺とカイ、チーザーたちがクソ魔女氏のネーミングについて激論を交わしているうちに、日も暮れ、夜も更け、その日ついに神の使い一味は現れなかった。

この世界の「運営」である「神の使い」達の「組織」とは?

この世界を創った「創造神」とは?

疑問は何も解決しないまま、この町で一泊することになった。


事情聴取の結果、見捨てられたクソ魔女氏の名前は「メリー」だと判明した。

顔は日本人顔なのに…。

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