第36話 魔物を薙ぎ払う最弱ヒーロー。そして尊い犠牲。

緊急事態なんだよ!

今までも魔物の大群に包囲された事はあるけど、今回は街を巻き込んじまったからな!

町の城壁がある分、今までより有利と言えば有利だが…街の住民の安全もかかってる!

城壁に接近されてしまうと魔剣の射撃も撃ちづらいしな。時間との勝負だ。


「砲台セット完了!いつでもいいぜ!」

よっしゃ!

魔物ども、この魔剣の炎で焼き尽くしてやる!

俺は弱いが、この魔剣は強いぞ!

薙ぎ払ってやる!


俺は寺院の尖塔の天辺に取り付けられた回転砲台に乗り込み、360度全方位に呪われし炎をまき散らす。放物線を描いて着弾した炎弾は比較的近い位置の魔物どもを焼き払う。

同時に電撃の魔剣も起動させ、比較的遠方の魔物どもを念入りに焼き潰していく。


俺「あー、なんかヒラヒラ飛んでる魔女モドキに命中しそうだ。

…でもあれだ、緊急事態だから当てちゃっても仕方ないよね。」


カイ「えっ、それ私に聞いてるの?」


砲台の下で着弾観測をしているカイが答える。

ええ、貴女しかいませんからね。

ガンセキもチーザーも、城門を抑えに行ってるからな。

引き続き、薙ぎ払い火炎放射をばら撒く。

あー、なんか魔女っぽい飛行物体が火炎弾にカスって焦げてるな。


魔女モドキ「おいお前ら!危ねえだろこの××××!」


カイ「あーうん仕方ない。」


俺「殺ちゃっても仕方ないよね!」


カイ「これは神もお許しになる」


俺「マジで?ヨシ!じゃあ羽虫は焼いていく方針で…」


魔女モドキ「ヤメテ!死んじゃう!」




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