第10話 HP:ゼロだけど…ゾンビ、チガウ!オレ、ニンゲン!

HP:ゼロというのは、ステータスプレートの誤表示ではなく、実際に俺のHPがゼロらしい。司祭ビショップ様の鑑定で発覚した。えっオレ死んでるの?いやいや、俺は生きてるぞ!えっでも自覚の無いゾンビかも…


って、うわぁ、浄化魔法とやらが司祭様の手から俺に発射されて、ぐぅぁあああ!


…ん?アレ?成仏しないぞ俺、効いてないし。やっぱ生きてるじゃん俺!


司祭「ムムム!ゾンビじゃないのかな?」


イヤイヤ、ムムムじゃないですよ司祭様、見ればわかるでしょ生きてますよ。


司祭「聖女様ぁ!聖女様ぁ!HELPへるぷHELPへるぷ!」


なぜそこで英語…いや、ステータスプレートもHPもみんな英語由来だけどさ。


聖女「ハイハイ聖女です何か御用ですか?」


地味~な感じの聖女様があらわれた!

出てくるの早!

この寺院の人えらくフットワーク軽いな。

鑑定受付から聖女登場まで10分かかってないぜコレ。


聖女「ふむふむ。ゾンビに浄化魔法が効かないと。了解。」


聖女の手からぶわーっと広がる浄化魔法らしき光…が、すでに俺に向けて発射されている。早!対応早!…ぐぅぁあああ!って、やっぱり効かないじゃん。


聖女「ゾンビじゃないですねぇコレ」


聖女様、棒で俺をつつくの止めてもらえませんかね。


聖女「弱体化魔法も効きませんねぇ」


聖女様は儀式で使うような細い棒で俺をつつき続ける。やめろ!


聖女「聖堂で再鑑定しましょう。奥へ…」


受付からトップまで連携れんけいヨシ。部下と上司の報連相ほうれんそうヨシ。判断迅速じんそく。即行動。

めっちゃ有能な寺院じゃね?ココ。


…俺は聖堂とやらに連行されていった。



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