第42話 梅園
花香る梅園を二人で歩く。白い花と赤い花のトンネル、肩口に触れそうなほど枝が近い。夢見るような時間。ずっとこのままいられたらいいのに。青い空に少し冷たい風、薄い花びらが揺れる。春になっても忘れないように、この景色を目に焼き付ける。鼓動と共に膨らみ開く。私の胸にも色鮮やかな花が咲く。
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