第10話 何度もお人形さんがでたじょおおお!!



「また【生き人形】のアイテムか!?マジでチビの恩恵はどうなってるんだ!?」



生き人形のアイテムは希少なアイテムだ。何処かの富豪や有名な冒険者なら何個ももっていても可笑しくないが、1個人が複数持っていると言うのは今までにも例は少ない。


そして生き人形の凄いところは【通常のモンスターのように成長する】のだ。

弱いモンスターでもレベルが10,20,30と上がっていけば強くなるように生き人形も強くなる。

それに所有者の思うままに操れもするが、自動で活動させることも出来るのだ。

テイムしたモンスターとも違い空気中の魔力だけで半永久的に動くことも出来る。

もしこのまま生き人形のような希少なレアアイテムを量産出来るなら、と考えると村長は少しだけ恐ろしくなるのだ。



「じょおおお!願いが叶ったじょおおお!」



「………願いが叶った?どう言うことだ?」



「じょ?んーと、コボルト倒すときにまたお人形がほしいじょおお!………ってやったら出たじょ!


嬉しいじょお♪」


「………チビ?最初に猪の子供倒すとき寒かったか?」


「なんで分かったんだじょ?」


「リトルコボルトの時はどうだ?足が痛くなかったか?」


「んーと、沢山歩いたから足が痛かったじょおお。」


「ゴブリンは?そういえば落ちてる石で戦ったんだよな?【ナイフ】のような武器がほしかったんじゃないか?」



「そうだじょ!!石は大変なんだじょおお………」



「おいおい!やべえな!!幸運だってレベルじゃねえぞ!!


………ただもう少し試してみるか。チビ?まだ行けるか?」




村長は少年の天恵がどんな物なのか分かってしまった。

少年は初めて討伐する種のモンスターを【自分の望みに近い】アイテムに変化する天恵だったのだ。




「大丈夫だじょおおお!!


まだまだ頑張れるじょおおお!」



少年と村長は更に森の奥へと進んでいく。途中にはゴブリンやコボルトと遭遇したが討伐した際に得たアイテムはハズレよりのアイテムだったのでそのまま放置して先へと向かう。



コボルトの生き人形も少年は【繋げた】のでモンスターをコボルトが見つけてくれて探索が捗るようになった。



そして嬉しい誤算はコボルトの生き人形がリトルコボルトと遭遇し、生き人形がモンスターを倒してもアイテムに変化したのだ。



イビルアイは念のため村の近くに滞在させモンスターが近くに来たら撃退するように村長から少年に指示してもらうようにしてたが、もしかしたら村の近くに来たまだ倒してないモンスターが生き人形のアイテムになってるんじゃないかと少し楽しみな村長だった。




「よし!新しいモンスターだ。


チビ!頑張れよ?」




そしてまた二人は新しいモンスターに遭遇したのであった



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