第9話 大人コボルトはおっかないじょおお
「よし!ソコだ!」
「だじょおお!!」
「気をつけろ!一体だとしても油断するな!」
「だじょだじょだじょおおお!!」
「背後から一撃で仕留めるんだぞ?」
「だーじょっ!」
次の日も村長と少年は森に入りモンスターを狩り続けている。
やはり浅い所にもモンスターは多く出没しており元々は深いところにいるはずのモンスターまでもが村の近くにまでやって来てた時もあった。
「………モンスターが異様に多いな。ダンジョンでも出来てたか?」
その兆候はスタンピードの前触れに似ている。いつもなら出現しない場所にモンスターが数多く存在し、モンスター達も興奮してるようにも見える。
リトルコボルトでさえ少年と村長を見かけると襲い掛かってくるのだ。
そんなことは普通ではありえない。そのことからも近くに【ダンジョン】がありスタンピードする前触れだと危機感を持つ村長。
「これは、早急に対応しないとヤバイな。」
少年の持つ【殺傷強化のナイフ】は凄い物だったのを森を探索していると気付く。全ての出会うモンスターが1撃で屠る事が出来てるのだ。
出会うモンスターが弱いモンスターばかりなのは否めないがそれでも全てのモンスターが1撃なのだ。
少年が【急所】を的確に突いてるのはあるが、それを込みでナイフの能力だと結論づける。
本当であれば幼い少年を連れてくのではなく村にいる戦える大人を連れて行こうとも考えたがそんな時間も惜しいというのが村長の判断だった。
「お!コボルトだな!チビあれがコボルトだぞ!」
「ワオオオアン!!!」
「ウワアアア!!おっかない犬がいるじょおお!!」
途中で二人はコボルトと遭遇する。少年は思っていたよりも狂暴そうな見た目で自分の事をエサでも見るようなコボルトに恐怖した。
「チビ!大丈夫だ!チェーンウィンド!!」
村長がそう言うと風が集まりコボルトに巻き付いて身動きを取れなくする。少年が怖がらないようにとヨダレを垂らしていて凶悪な牙がある口もチェーンウィンドの魔法で塞いでみせたのだ。
「じょおおおお!」
お膳立てされた少年はコボルトも他のモンスター同様に心臓に一撃でナイフを突き刺して絶命したのであった。
「倒したじょおおお!!怖かったじょおおお!頑張ったじょおおお!」
「おおー!良くやったぞ………ってマジか!?」
コボルトを倒して天恵が発動した結果
コボルトを小さくして可愛くしたような人形が落ちてたのであった。
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