第11話
次の日。
朝練の時間より少し早めに部室に向かった。
そう、高松先輩と例の作戦の日を決めるためだ。
まぁ例の作戦って言っても大した事では無い。
「先輩、いつがいいですか?」
と悠斗が聞いて、高松先輩が「再来週の土曜日が部活も午前中だけだしいいんじゃないか?」と決行日が再来週の土曜日に決定した。
そしていつも通り朝練を開始する。
昼休みになると俺と悠斗はいつもの学食には行かずに教室で昼飯を食べていた。
「なぁ陽介、本当にやるのか?あれ。」
「おう!新島の奴びっくりするだろうな!」
と例の作戦について話すためだった。
例の作戦とは、再来週の土曜日に部活終わったら高松先輩と新島は水族館に行く。(新島には再来週の土曜日予定空けておくように言ってある。)そして高松先輩が新島の手を握ったり、肩抱きしたりと恋人同士でやるような事をしてもらう。
そして最後は大きな水槽の前で高松先輩からキスをすると言った内容だ。
俺達は見届け人としてこっそり着いていく。もちろん見届けたらこっそり帰るつもりだ。
「本当は陽介が見たいだけだろ?」
「ウグッそっそっそんな訳ないぜ!にっ新島のためだから!」
悠斗にはお見通しの様だった。だって生BL見たいのだから仕方ないだろ。
「まぁいいけどさ、新島の恋が叶ったらダブルデートでもするか?」
と何気に悠斗もノリノリである。
そして作戦決行日。
「お疲れ様です。」
とこの日の練習が無事に終わった。
そして部室で制服に着替えていると、高松先輩が新島に「新島、約束通り水族館行くぜ!」と言っていた。
そして着替えが済むと高松先輩と新島は部室から出て行った。
「じゃあお疲れ様でした!」
「お疲れ様でした。」
と俺達も2人の後をさりげなく着いていく。
水族館に着くまでは特別変わったことは無かった。
ちなみに俺と悠斗は制服のままだと分かりやすいため制服の上からパーカーを着ている。
そして2人は水族館に入った。
俺達も少しタイミングをずらして水族館に入館する。遠くから2人の様子を伺いつつ、「シャチ可愛いなぁ。」とシャチやイルカ、ベルーガに癒されていた。
2人の様子を見てみると、肩抱きしてイルカの水槽の前にいた。
「陽介、上手くいっているようだな!」
「ああ、多分このまま上手くいくぜ!」
そして2人が今度は南館に移動した為着いていくと、手を繋いで歩いていた。
イワシの居る大きな水槽の前で高松先輩が新島にキスをしたのだ。
予定より早い段階だったため俺達は驚いたが新島も嬉しそうだった。どうやらもう大丈夫な様だ。
「なんか大丈夫そうだな。」
「だな。せっかくだし俺達は俺達で水族館楽しむか!」
と俺が悠斗の手を握ったら、悠斗が顔を真っ赤にして「陽介のイケメン野郎。」と悪口なのか分からない事を言っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます