第8話
その日から1週間学校は臨時休校となった。
その間マスコミとかで学校周辺は騒然としていた。
マスコミ向けに発表された情報だと、バレー部の顧問の先生、新島悠河(26)は鈍器か何かで頭を殴られ、首を絞められた跡があったらしい。
バスケ部のメンバーが襲われた事件と関連があるのだろうか……。
「うちの学校で殺人事件が起こるとはな……。」
と悠斗がぼやいていた。
今日は悠斗が俺の家に来ている。悠斗も家で1人になりたくないのだろう。
「ショックだよな、バスケ部の先輩が連続で襲われた事件があったばかりだし…。」
「なあ陽介、バスケ部の先輩が襲われた事件とこの事件、何か関係があるんかな。」
悠斗にしては弱々しい声だった。
「俺にはわかんねぇ。だが何かしらで関連はありそうだよな。」
俺達は考えるのをやめにした。俺達が考えたところで事件が解決する訳では無い。
そういう事は警察に任せればいい。
そして1週間後、学校が再開された。
しばらくはマスコミとかで騒がしかったがすぐにいつもの日常に戻っていた。
そして部活はバレー部以外は再開されたため、俺と悠斗は放課後部室に向かう。
「牧山先輩大丈夫ですか?」
牧山先輩がいたため俺は声をかけた。
「ああ、俺はな。それに高松も意外と元気にしてるぜ!」
と言っていた。
そしていつも通り練習が開始すると久しぶりだからか部員全員張り切りすぎて2時間後には疲れ果てていた。
「ハァハァ、めちゃくちゃしんどい!」
といい笑顔で言っていた。
そしていつも通り練習を終えて部室で制服に着替え、途中のスーパーで夕飯の材料を買い家に帰る。
そして翌日。
朝練のため部室に行くと珍しく俺しか居なかった。
「ちょっと早く来すぎたか。」
着替えて他の部員が来るのを待つことにした。
そして部室の扉が開いた。
誰だろうと振り返ると3年の先輩がいた。
バスケ部の先輩では無いため一瞬誰か分からなかった。
「えっと誰かを探していますか?」
と俺が声をかけたらさらに2人部室に入って来ていきなり金属バットで殴りかかってきた。
「ちょっとなんだ!」
とすかさず避けたが相手は3人いたため俺は頭を殴られてしまう。
「うっ………」
と倒れ込んでしまう。だが3人は殴るのをやめる様子は無かった。
「ガァ、ぎゃあ、痛い………」
と言うしかなく俺はこの暴行がとまるまで耐えるしか無かった。
そしてまた金属バットで頭を殴られそうになったため俺は力を振り絞って手で受け止めた。
そしてそれを奪い取ったら、3人が「チッずらかるぞ。」と金属バットを置いて逃げていった。
「うっ…………」
俺は金属バットを持って職員室に向かうことにしたが、身体中が痛くて何度もよろけてしまう。
そして職員室にたどり着いて、「先生…………たす……けて………」と言って俺は気を失った。
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