『バチアタリ』あとがき

 なにか異形系が書きたい、と思って考えたのが、“罰当たり”を執行する異形でした。


 神社やらに落書きしたり、盗んだりするニュースを見ていたので“こういう輩は罰が当たってほしい”と思って生まれました。


 バチアタリのモデルは『俵藤太絵巻』に出てくる大妖怪・大百足おおむかでです。

 大百足は龍や大蛇と言われる神に対して互角に渡り合う、という説明を見たので、大百足にしました。

 ただ、普通にでかいムカデでも怖いですが、精神的に不快感を表すよう、無数の人間の眼をした複眼、を追加しました。

 物語で語ったように、バチアタリは命までは奪いませんが、悪いことをした人間の将来に関わるものを奪い取ります。

 奪い取られた人間は生き地獄のような生活を強いられることになり、自分のしたことの愚かさに一生後悔する羽目になります。

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