第2話 交通事故に久しぶりに遇う

6月の下旬、私は交通事故に遭った。もう何度目の事故か分からない。自爆も貰い事故も沢山した。お姉ちゃんは「運の放出に得意不得意みたいなのがある」って話をしてるんだけど、私は乗り物系にはとことん弱いのだろう。だけど、大怪我をするっていうのは避けられるみたいだ。だからこうやって生きているわけなんだけど、もしそうだとしたら私は最初から無縁の人生を歩みたかったなと思う。何十回もそんな目に遭うというのは確立としてはどのくらいなのだろう。拾いものによると交通事故に遭う確率は約0.2%、交通事故を起こす確率は約0.4%です。仮にそれぞれ5回ずつ起こしているとして、それらを足してみると0.03%になるらしい。これを更にサイトで調べると他人に殺される確立に相当するらしい。実際はそれぞれ数回はプラスになっているので、本当は死んでいるのかも知れない。死んでいるけど生きているのかも知れない。


確かにそんな気が実はしている。私は小学高学年の時に見渡しの良い道路、飛ばし害のある道路ですね。そこの横断歩道を渡るときに轢き逃げに遇っている。そして気付いたら病院にいて頭に包帯巻かれていたみたいな事があった。私はあの時に実は1回死んでいて、別の世界線でマリオのように残機を使っているのではないかと考えたりしている。ビートたけしもバイク事故の時に「オイラあの時に実は死んでいるんじゃないか」みたいな事をどっかで言っていたらしい。だから北野映画はあんなに人が死ぬのだろうか。分からんけど。あんまり認めたくないけど、後天的に霊感?みたいなのが付いてしまったのも、あんまりに臨死体験しているから心身が半分だけあの世に逝ってるからだそうだ。私は脳がダメージ受けて共感覚っぽくなっているということにしたいです。


今回の事故。どんな感じだったかというと地元のクソ田舎を散歩していると、急ぐ用事も無いのに無駄に車飛ばしながらスマホ見ている20代前半のガキンチョがちょびーっと私の方にハンドルを曲げているのに気付かなくて、そのまんま時速100キロで突っ込まれたわけですねワゴンに。鉄の塊な訳ですが例えるなら、トランポリンの方から迫ってきてそのまんまボヨーンと行く感じ。病院に運ばれて即入院って形になりました。だけど事故の状況に対して全身の捻挫と打撲、肋骨のヒビで済んでいるのは奇跡と言われた。お医者さんも言っていたけど、てか事故に遭った身で感じるに肋骨・背骨・骨盤・大腿骨は折れていると思った。でも受け身が上手く撮れていたのと、水の張った田んぼに落ちていったのが良かったのかも知れない。むしろガキンチョの方がシートベルトで肩やる、エアバックで怪我する、エアバック破裂してそのまんまハンドルに身体撃つで酷い怪我をしていた。


家族の皆が病院に来て「大丈夫だったか!」「生きてて良かった!」みたいな言葉が出る訳なんですけど、スッカリ滅入っていまして。大病院時代から派遣に至るまでの嫌なこと全部がフラッシュバックしたんだよね。「なんで私だけこんな目に遭わなきゃいけないんだよ!良いことあるなんて言われて来たけど何処にあんのや!挫けるな強くあれとがやー!なんで私だけは耐えなきゃいげねのや!もうこん先、生きてたって何も良いごどねえべや!別に死んでもいがったは!わあああああん!」幼児退行していましたよね。もう皆、何も言えなくなっていましたもん。でもその後は落ち着いてちゃんと謝りましたけどね。


病院では身体が痛かったんだけど、漠然と寝ているだけってのはしんどかったんで院内を徘徊していたんですね。そしたら2万歩とか歩いていましたよね。めっちゃ怒られましたけど暇だったんだもん。まぁ、満喫なのかは分からないけど普段しないこととかしましたよね。小説を読んだり、漫画を読んでみたり、ゲームをやり込んでみたりとかね。個室だったのもあるので、嗅ぎ煙草を口に入れながら使い切りの電子煙草吸ったりしたよね。でもさぁ・・・アルコールが欲しくなってきたんだよね。最初は耐えていたんだけどさ、もう耐えられなくなって消毒用アルコール飲んじゃったよね。飲んだ瞬間に頭痛くなった。欲しかったアルコールの酔う感覚が来て満足しているけど、そこまでして自分は飲みたいのかという情けない気持ちも混ざって涙しましたよね。こんなんじゃ、子供とか作れないよね。母性で制御できるように思えないよホント。開き直ってその後も飲んでいましたけどね。


なんか治り方もかなり早くて1週間で退院することが出来ました。あんまり前例がない話らしいです。まぁ・・・もーいい加減、乗り物系の不幸は勘弁ですね。

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