第9話 僕の姉は病んでいる
本内容は少々センシティブになっております。そういった単語は用いませんが、情景は少々センシティブになります。そこのところご了承ください。では本編をよろしくお願い致します。
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この家に着いてから約15分が経った。
少女はまだ雅にしがみついて離れない。
「ほら、そろそろ中に入ろう」
「みや(雅)。」
「何だ?」
少女はいつの間に泣き止んで、僕の服に顔を埋めながら僕の名前を呼ぶ。
「他の女の匂いがするわ。」
「え?」
「私が上書きしてあげる。」
少女...いや、雅のいとこの牡丹はそういうと、
「ムグッ...ンっ...はぁ...はぁ...急に何するんだ牡丹。」
「私の事を牡丹...牡丹って言うのね...これってみやが私を一人の女性として見てくれてるってこと...ああ...みやと唾液も交われたし...」
そう言って雅から人一人分離れた牡丹が惚気けながら右手を足の付け根の内側に持っていった。
『...これはまずいな...』
「ヒャァッ!?」
雅は牡丹が何をするのかすぐに察して牡丹をお姫様抱っこして、家の中に駆け込んだ。
「みやったら大胆!!」
お姫様抱っこされながらも手は下腹部に伸びている。
「父さん!!牡丹の部屋は!?」
「ああ、二階の一番奥だ。」
「ありがとう!!」
すぐに雅は玄関入った目の前の階段を昇って一番奥の扉を開き、ベッドに牡丹を置く。その瞬間に牡丹は一瞬で起き上がり、どこから準備したのか、ベッドの支柱と僕の右腕と左足を手錠で繋ぎ、部屋の鍵を閉めた。
「牡丹!?これは!?」
自然と布団に仰向けになる体制になる雅、その上に牡丹が乗っかる。
そして自分の服を脱ぎ、下着姿になる。
中学の頃より、より大人になった牡丹の身体。大きくなるところは僕の知る牡丹より確実に大きくなっていた。
顔つきも写真で見たおばさんの若かれし頃の姿にそっくりで、大人の余裕を感じる笑みを浮かべている。
僕の知る牡丹では無い。
「みやぁ?なんで私達っていとこなのでしょうねぇ?」
「そういうものだろ?」
「もういっそ、全くの他人の子だったら良かったのに...でももう関係ないわ。私はこの時のために二年間女を磨いてきたんだもの...そこら辺の女よりも誰よりも魅力的な女の子だと自負してるわ...そしてこの女の子の体は全てみやの物...」
そういうと牡丹は僕の服にも手をかけようとした。
『あぁ、京...僕は終わりそうだ...』
その時だった。
ガチャッ
空いていないはずの部屋の鍵が空き...
「雅!!大丈夫!?」
と、京が入ってきた。右手にはステンレス製の定規。
部屋の鍵は外からはマイナスドライバーで開けられるようになっている。それを定規で代用して入ってきたのだろう。
「私とみやの愛の誓いを邪魔する気かしら?それともあなたも一緒に楽しみたいのかしら?」
牡丹は京が侵入しても落ち着いた色気ある声で京を誘う。
「あ、あなたが牡丹さんかしら、」
「ええ。そうよ。みやの愛しのハニー、牡丹よ。」
「...あなた達はほぼ姉弟みたいなものだと思うのだけど...」
「あなたは何を言っているの?愛に血なんて関係無いのよ?愛している人との子を持つ。それは人間の心理であり道理なのではないかしら?」
あまりに強引な理由ではあるが、あながち間違ってはいない。それと同時にこの話は京にも言えることであった。
京は一瞬迷ったが、勇気をだして言った。
「私は...雅の唯一の彼女であり、雅は私にとっての唯一の彼氏よ。なら、愛し合っている私たちこそ、それをする道理があるのではないかしら...」
『頼むからここで引いてくれないかしら...』
と、心の中で願う。牡丹は同い年とはいえ、見た目も精神的にもかなり大人っぽいところがある。私にない考えで反論されてしまう可能性もある...
「しょうがないわね。条件付きでみやから離れてあげる。そしてあなたを認めてあげる。条件付きだけど...」
「いいわ。その条件を教えなさい。」
「私の目の前で、みやと二人、楽しみなさい。」
「ぇえっ!?」
私は声を上げて驚く。
「もしかして出来ないの?ならここは引き下がってちょu」
「するわ。」
「え?」
京の言葉に雅が驚きの声を上げる。牡丹はその言葉に笑みを浮かべる。
「わかったわ。私はみやから引いてあげる。さあ。二人で楽しみなさい。もし私が欲しかったらいいなさい。参戦してあげるから。」
そう言って牡丹は雅の手錠を外して、部屋にある自分の椅子に服を着て腰をかける。
京はゆっくりと近づきとりあえず下だけ脱ぐ。肝心の部分はシャツで隠れている。
そして仰向けの雅の上に乗っかる。
「今日。あなたと初めて結ばれるのね。」
京は自然と心から喜びが、湧き上がってきた。
雅は恥ずかしいのか、顔を赤くして視線を逸らすが...
「雅私の目を...しっかり見て...」
そう言って京は雅の両頬を手で抑えてじっと目を見つめる。
それを牡丹は笑みのまま見届ける。
この夜、満天の星空の中、初々しい二人の
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読んでくださりありがとうございます。
もしこの作品を気に入って下さったら、次回も是非よろしくお願い致します。
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