第41話 「遠足」それはお近づき⑦
「「着いた〜」」
その後また俺達は坂を登った。そして10分後やっと到着した。着くとチケットを持った胡桃が手を振っている。
「2人とも遅いよ〜」
「ごめん、胡桃遅くなった」
俺は手を合わせて胡桃に謝る。けど気にしていないようだ。そしてチケットを受け取る。
「500円ね」
胡桃は手を出してる。俺は財布を取り出して500円を渡す。
胡桃は月奏にもチケットを渡す
「ありがとうね」
「いいよ。あ、お金はいらないよ。前ジュース奢って貰ったし」
「あ、そうだったね。じゃあジュース5本分って事で後4本分いつか返してね」
「わかったー」
9本って奢りすぎだろってツッコミたい所だったけど、言わない事にした。だってツッコミそうな人がいたから。
「おい胡桃ジュースねだりすぎな」
「仕方ないじゃん財布忘れてだんだよ」
「返すって言ってるから返してくれるよ」
「こいつそのまま逃げるぞ」
「さーくんらひどい私ちゃんと返すよ」
蒴の言いたい事はちゃんと言う性格はとても羨ましい。俺も頑張らないと。
その後中に入り、写真撮ったり手水舎で手を洗ったりた。その後おみくじを回そうと言う話になった。
「ここのおみくじ良く当たるんだってさー」
「さーくん本当?」
「私もSNSで当たったって言うの何個も見た事あるよ」
「信憑性あるな」
そんな事言うがSNSなので実際のところはわからないのだが、気にしないでおこう。
順番が来て俺たちは一回ずつみくじ筒を振りそれぞれ紙を貰った。
「それじゃ開けるよせーの」
「俺は吉だな」
「私も吉だ〜」
「私は中吉」
「俺は…末吉だな」
俺が1番微妙な末吉だった。しかし内容を見るとそれほど運が悪いわけではなさそうだ。
「おれは今までの努力が報われる可能性が高いらしいぞ」
「私は小さな幸せが訪れるらしいよ。もしかしてせあ様に認知されたり…」
「そうだといいな」
胡桃が怖い笑みを浮かべている。俺はそう返答するが実際認知しているぞ。
「私は困ったら友人を頼るが吉と書いてあるねもしもの時は頼るね」
「私に任せなさーい」
元気よく胡桃だが困りごとはノリで乗り切るタイプの人なので少し不安だ。
俺も自分のおみくじを見る。
「今までにない経験を沢山する年になりそうって書いてある」
まぁ実際に事務所入ったり、先輩である後輩ができたり、同期のクラスメイトができたりと沢山の経験をした。今年は今までで1番充実した一年になる予感がした。
時計を見るともう12時を過ぎている。みんなもそろそろお腹が空いてきた時間帯だろう。俺はいつも以上の運動量だったためお腹ぺこぺこだ。
「そろそろお昼にしよ」
「さんせーい」
胡桃がいい声で返事をする。後の2人も賛成のようだ。どこへ行こうかと悩んでいたら月奏がスマホを取り出し写真を見せる。
写真には油そばの写真が載っている。
「ここの油そば美味しいって評判なんだテレビでも紹介されてたんだ」
「油そばか初めて食べるな」
「私も!早く行こ〜お腹空いたよ」
「よしそれじゃ行くか」
俺たちは頑張って登った坂を降りて繁華街へ向かいお目当ての店に向かった。
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