第31話 「夜の勝負」それはオールゲーム

「「いただきまーす」」


俺たちはコンビニで買ってきたバンズの中にチキンを挟んでバーガーを作る。


「この料理考えた人天才。まずいわけないよ」

「俺も最近見つけたんだよ。恐らくまだ流行ってない」

「私達先取りしているね流石せあ兄」


ソファーに2人で座ってバーガーを一口食べる噛むとバンズに付いているタルタルソースとチキンがマッチしてとても美味しい。


「せあ兄これ美味しすぎ明日の昼もこれにしよう」

「めっちゃ気に入ってるな。また明日買いに行くか」


明日の昼ごはんが決まったところでテレビゲームをテレビに接続し、お菓子とジュースを開ける。


「せあ兄それじゃオールゲーム大会始めるよ」

「よっしゃこの感じ久しぶりだな」


八神家で不定期開催されるオールゲーム大会。家族全員揃っている時は全員でやっていたが。2人になってから開催頻度は徐々に減っていた。ルールは簡単で朝になるまで永遠とゲームで勝負だけだ。

まず人気レースゲームで勝負を始めた。


「せあ兄弱くない?私今1位だよ」

「俺だって3位だよ。更に俺には無敵になってスピードが上がるレインボースターがある。後お前このゲームそこそこ上手いくせに体が一緒に動くの昔から変わらないよな」


するとプレイ少しぶれて顔を赤くする。


「う、うるさい邪魔しないで!」


希空は俺の足を蹴ってくる。


「悪かったよ。それじゃ1位はもらうぞ残念だったな希空」


俺はアイテムを使いゴール直前で希空を抜き去りゴールする。


「1位頂き!まず1勝」

「最後やらかした〜。せあ兄小賢しい真似しないでよ〜。」

「これが戦いだよ。妹よ」

「なんか、せあ兄きもい」

「えっ?」


妹からの辛辣な言葉が俺の心に刺さる。これからは気をつけようと心に誓った。


その後も格闘ゲームや人生ゲーム、パーティゲームなどを沢山した。気がつけば日を跨ぎ更に朝日が昇って来ている。


「中々やるな希空、いつも絵しか描いていないのにな」

「せあ兄こそ、いつもfpsしかしてない神エイムが」

「それ、褒めてるぞ」

「……ほんとだ。てか何時?」

「えっと朝の9時だね」

「だからか腹減ったー」


俺はお腹をさすった。


「一晩中お菓子食べてたじゃん」


すると希空のお腹が鳴る。


「……希空コンビニ行く?」

「……行く」


玄関を開けると朝日が目に入ってくる。オールしていたせいで余計眩しく見える。


「「目が〜」」


朝から玄関で少し情けない声が周りに走る。

俺達は歩いてエレベーターホールへ向かう。

エレベーターのボタン押すとエレベーターが上から降りてきて止まる。中を見ると人が見えた。見たことがある姿をしている。そして昨日1番印象の強かった人だ。


「「「あ……」」」


起きたばかりで少し髪の毛がぼさっとしている。昨日から俺のマネージャーになった星乃空音が中に乗っていた。

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