第20話 「お誘い」それは決定
突然の誘いだったので俺は考えた。その大会には現役プロも出るし、元プロもいる。その中で勝つのはなかなか厳しいだろう。しかしそれよりも俺の気持ちは面白いという高揚感があった。
「いいよ。面白いじゃん。出るからには優勝とろうぜ。」
「決まりだね。それじゃよろしく」
月奏がグーで手を出してきたから俺もグーで手と手をあわせた。
そしてまた自転車にのり河川敷を走り始める。
「話それちゃったけど、なんでせあくんはLive withに入ったの?」
真剣な目で聞いてくる。そんな目で言われても月奏みたいな理由はない。
「………青春がしたいから」
「なんて?」
「青春がしたいから!」
少しの静寂の後、月奏は笑い始めた。
「そんな理由で入ったんだ。確かに個人だと全部1人でしないといけないから時間ないもんね」
「そんなに笑わなくてもいいじゃないか」
「ごめんごめん。それじゃ私もせあくんの青春を手伝ってあげるよ」
「まぁ青春したいと言ってるけど具体的にはよくわからないけどね」
青春はどういうものかと言う議題で話していたら、話はまとまらずそのまま俺の家の近くまで帰ってきた。
「それじゃ俺はこっちだから、気をつけて帰れよ。」
「あ!その前に聞きたいんだけどせあくんって朝いつも何時ごろ家でてる?」
「えーと8時前ぐらいかな」
「ありがとう。それじゃまた明日ね。あ!謝罪配信楽しみにしているね」
夕日と共に眩しい笑顔で別れの挨拶したと思ったらすぐに煽ってくる。
「また明日な。まぁ楽しい配信にしてくれよ」
そう言ったら俺は自転車に乗り家を目指した。
家へ帰ると、エプロン姿の希空が料理して待っていた。
「お帰りせあ兄ご飯もう少しだから箸とコップ出しといて」
「了解」
てを洗った後言われた通りに準備する。少ししたら美味しそうな料理がでくてる。
「今日はハンバーグでーす!」
ハンバーグなどの豪華な料理はいつも休日の時間のある時しかしないのに、平日に作るとは何かあったのだろうか。
「今日はせあ兄の初謝罪配信なので豪華にしてみました。私からの応援の気持ちだよ」
「それはどうも希空の料理食べて頑張るよ」
箸でハンバーグを割ると中から肉汁が漏れてくる。とても美味しそうだ。ハンバーグはすぐに食べ終わった。
「ごちそうさま。それじゃ配信頑ってくるよ」
「頑張ってね私も見てるよ」
「できれば見て欲しくないないけどな」
そのまま自分の部屋へ戻り配信の準備をする。
「それじゃ人生初めての謝罪配信始めるか」
おれは配信開始ボタンを押した
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