第9話 「初コラボ」それは経験①

※最後に用語説明あります。


「到着〜パソコンショップ!」


希空のキーボードを買いにパソコンショップに来ている。キーボードコーナーには、沢山のキーボードが置いてある。最近のは光っているのが多いし色も沢山ある。


「いろんな種類あるな。俺のおすすめはこれだぞ。キーボードの反応速度は早いし、押す感覚も気持ちいいぞ」


俺はいつも使っているメーカーの最新モデルをおすすめした。


「私、せあ兄と違ってゲームしないからそう言うのは求めてないよ。どっちかというと可愛いのが欲しい」


俺のは見もせず希空は他のキーボードを探す。


「せあ兄これなんてどう?ピンク色」

「いいじゃん。けどピンク色なんてあるんだなそれで値段は?」

「1万5千円」

「……お金足りる?」

希空は財布を取り出して確認する。少し焦ったと思ったら安心した顔する?

「大丈夫小銭合わせて17000ある」

「俺が液タブ買った時に半分ぐらい出したからな」

「本当に感謝してるよ。せあ兄」


ウィンクをしながら言ってきた。


「そういえば、せあ兄は欲しいものあるの?」

「特にないよ。前買い替えたばかりだし」

「ふーんそれじゃ会計行ってくるね」


そう言うとレジに歩いていった。

希空が戻ってくると俺に1つの袋を渡してきた。


「はい、私からのプレゼント」

「へぇ、気がきくじゃん」


中を確認すると小さいT字型の小さいほうきのようなものが入っていた。


「モニターとかキーボードを掃除するやつ。たまには掃除しなよ〜」

「これは嬉しいよ。ありがとう希空」

「どういたしまして。それでは我が家に帰りますか〜」


電車に乗って家に帰ってきたら、もう夕方になろうとしていた。


「それじゃ、わたしは、液タブ触ってくるから。今日の夜ご飯は冷凍食品でよろしく」

「了解。後、俺今日配信あるから、俺に用事あるなら、7時までに言ってくれ」

「わかった。まぁ〜用事ないけど」


そういうと、希空は自分の部屋に入っていった。

夜ご飯の冷凍食品のチャーハンを食べ終わった後SNSを、開いて配信の告知をした。たった10分でいいねは3000を超えた。今回の配信は沢山の人が来てくれそうだ。


他の配信者の配信とかを見て時間を潰していたら、同期の椿るのんからメッセージが届いた。


『8時から配信だから30分前の7時30分から最終打ち合わせしたい。「椿るのん@0724」これTalk codeの名前だから追加よろしく』


Talk code は配信者にはお馴染みの通話アプリだ。これ一つでトーク、通話、ビデオ通話、画面シェアが可能で、仕事の在宅ワークやオンライン会議でも使われることが多い、沢山の人が利用している便利アプリだ。しかし俺は今までコラボとかしてたことがないので、そのアプリが入っていない。


アプリをダウンロードし、登録などをしていたら、7時25分だった。友達追加して、少し待っていたら。向こうから電話がかかってきた。


「こんばんはせあくん今日はよろしくね。どうぞ」

「こんばんはるのん、こちらこそよろしく。どうぞ」

「それじゃこのトランシルバーごっこやめない?どうぞ」

「るのんから始めたよね。どうぞ」

「そうだね。それじゃ配信の準備しますか」


話をしながら準備を始め、8時前になった。


「それじゃ始めようか」

「そうだな」


2人は、同時に配信開始のボタンを押した。


「「配信開始」」


すると、すぐに沢山の人がくる。あっという間に5000人を超えた。


『コラボ配信きた〜』

『どんな配信なるかな?』

『楽しみ〜』


などとコメントは川の上流のように早く流れている。


「皆さんこんばんは、Live with所属の夜廻せあです。今日は初コラボ配信ということで、頑張ります」 


「みんなこんるのん!Live with所属の椿るのんだよー。今日は、同期のせあくんと初コラボやっていこう」


「それじゃとりあえず今日何するか発表!今日俺たちは必殺技アルティメットなしで10回champion取るまで終わりれません!」


コメント欄は大盛り上がりだ。


『しんどそう』

『これは長くなりそう』

『もと最高ランクが2人いるから案外すぐ終わりそう。』

『楽しんでいこー』


「それする前に1つ提案があるんだけど」


そう切り出したのはるのんだった。


「せあくんと射撃練習場で1vs1をしたいな〜」


『1vs1きたー』

『元最高ランクどうしの戦い予想がつかない』

『白熱しそう』


「コメント欄も盛り上がっているしやるか」

「やったー!」


顔は見えないがとても嬉しそうな声だ。


「それじゃ1vs1のルールをいうよ。武器、武器のカスタムは自由。アーマーは黒。能力スキル、必殺技の使用はなし。先に2連続勝った方の勝ち。おっけー?」

「わかった。でもそれだけじゃ面白くないから、罰ゲームをつけよう。お互いのコメント欄で出た罰ゲームを相手にさせよう」

「いいよ。ちょっと待ってね」


お互いのコメント欄から罰ゲームのお題を探し出した。2分後ぐらいにお互い発表する事になった。


「わたしがせあくんにする罰ゲームは、1分間

私を褒めること」

「俺が勝ったら、この配信中俺のことをせあ先輩と呼び、敬語を使ってもらおかな」

「お互い小学生レベルの罰ゲームだね」

「罰ゲームなんてこんなもんよ。それじゃ早速勝負しよか」


Hero’s Legendにログインし2人で射撃練習場に向かった。


「せあくんは何の武器使うの?」

「俺は、AKとショットガンだよ。るのんは?」

「私はひ・み・つ」


あざとく言ってきた。


「おいおいそれは不公平だろ」

「冗談だよ。私は、SMGとショットガン」

「本当だよな?」

「本当だよ」


少しコントを挟みつつ準備が完了した。


「それじゃあ、この岩の周りで勝負。勝負開始は私がグレネード投げるから爆発したら開始」

「おっけー」

「それじゃよーいスタート」


るのんがグレネードを投げ、爆発した。勝負開始だ。するとお互い岩に登り、打ち合った。お互いのHPが4分の1ぐらい削れる。その後岩に隠れてお互いに武器のリロード。終わった瞬間に俺は岩の横を走って岩を使って壁キックし、ショットガンを構えて打つ。ショットガンは命中し、るのんのHPが2分の1になる。しかしその後、相手のショットガンでヘッドショットのカウンターで俺のHPが8分の3になる。すぐに岩に隠れてリロードするが、るのんが岩の上からのSMGの射撃。キャラコンして避けるが少し当たり俺のHPは4分の1になる。るのんはそのまま降りてきたため、AKで打つ。相手に後一発当てたら倒せるってところまで削ったが、構えていた相手のショットガンで俺のHPは0になった。


『壁ジャンうまっ』

『るのんAIMやばすぎ』

『せあくんキャラコンえぐすぎワロタ』

『るのんちゃんの詰め方カッコいい』


コメント欄はお互い称賛の嵐だった。


「よっしゃ〜!まず私の勝ち」

「るのんAIM良すぎ」

「せあくんもあのキャラコンは凄いよ。全然当たらなかった」

「それじゃ2回戦と行きますか」


そのまま交互に勝っていき。1時間後に勝負は決着した。


「はぁはぁ。31対29で私の勝ち」

「くそっ負けた」


『何この試合』

『これは後世にも伝わるだろう』

『配信の歴史に残りそう』

『誰か切り抜き頼む』

『この試合に名前をつけるなら「Live with2期生罰ゲームの闘い』


「それじゃ私の要求通り1分間褒めてもらいまーす。それじゃせあくん、お願い」


少し間を置いて大きく息を吸うと少し早口で話始める。


「声が可愛い。ゲームが上手い。AIMが良い。

話し方が可愛い。優しい。周りに気を使うことができる。結構真面目。一緒にいると楽しい。相手の事を考えれる。……。」

「ストップストップ!わかったわかった。ありがとう。ちょっとミュートするね。」


『せあくんガチ褒めじゃんww』

『これはるのんちゃん照れるぞ』

『ここも切り抜きだ!』

『てぇてぇ〜』


私、椿るのんは今照れている。ちょっとふざけてあんな罰ゲームにしたけど、凄く真面目に言ってきたから、真に受けてしまった。結果照れている。

「ふーん沢山褒めてくれて御世辞でも嬉しかったよ。せあくんのバーカ」


私はミュートを外して、配信に戻る。


「どうしたの?」

「気にしなくでいいよ。それじゃ10回championを取りに行こう!」

「おー!」


私達はロビーに戻り、デュオで試合に接続する。


「せあくんは何のキャラ使うの?」

「俺はスレイを使うよ。るのんは?」 

「私は、ブロトラ」

「ちなみにキル数は?」

「2万8000だよ。せあくんは?」

「……2万5000。すぐ追い抜いてやるよ」


『俺まだ1000キルも突破してない』

『大丈夫2人のキル数が異常なだけ』

『1000キル超えてたらそのキャラやりこんでる方だよ』


「それじゃ記念すべき1マッチ目行きますか」

「行くよー。私についてきな〜」


champion10回取るまで終われない耐久配信スタート


(キャラ能力解説、略称説明)

AK→アサルトライフル

SMG→サブマシンガン


スレイ(キャラ名)

能力↓

虚無移動きょむいどう

一定時間虚無世界に入り移動することができる。その間無敵だが扉や、ジップライン等を使用できなくなる。

必殺技↓

虚無ポータル

ポータルを設置し場所と場所を瞬間移動できる。ポータルを設置しているときに虚無移動を使えばもっと離れた場所に移動できる。ポータルは一定時間存在し、敵味方関係なく使用することができる。ポータル設置時も扉や、ジップライン等をを使用することはできない。


ブロードトラッカー(キャラ名)

通称ブロトラ

能力↓

周囲探査スキャン

向いてる方向の100メートル先の敵の居場所を

探査することができる。敵がいた場合一定時間味方に敵の場所を共有できる。敵がいた場合、敵自身は見つかったことがわかる。

必殺技↓

血の追跡者

一定時間移動速度が上昇し、敵の血痕や足跡が発見でき何秒前にここを通ったかがわかる。(最大60秒前まで)

敵を視認したら味方に常に共有され自分は敵が赤く見え、敵の居場所が分かりやすくなる。


アーマーについて↓

アーマには、白、青、赤、黒の四つのアーマーがある。


白アーマー 元のHP100に更に40加算算      

白アーマーを装着して200ダメージ与えて青アーマーへ


青アーマー 元のHP100に更に60加算

青アーマーを装着400ダメージ与えて赤アーマーへ


赤アーマー 元のHP100に更に80加算

赤アーマーを装着600ダメージ与えて黒アーマーにへ


黒アーマー 元のHP100に更に100加算

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