第13話
給料は出るとの明言を受けた僕は彼女たちに協力することを誓った
「さて、と……まずやるべきことはこの拠点の掃除だよね」
僕は散らかりに散らかったこの部屋へと視線を移し、つぶやく。
「そうね……ちょっと、掃除しないと……とは、私も思っているんだけど……」
「妾は掃除を好かん」
僕の言葉。
それに対してミリーナさんもリーゼさんも肯定的ではない反応を見せる。
「……どうせほとんどここにおらぬのだしいいじゃろ?妾らの目的は怪物の打倒であろう?」
「いや、ダメでしょ……これじゃどこに何があるかもわからないし。というかベッドもあるし、結構ここにいる時間長いでしょ」
「そ、そうね……」
ミリーナさんがしどろもどろになりながら頷き、リーゼさんはムスッとした顔を浮かべて顔をそむける。
「僕は別に掃除が嫌いではないからね……ここは僕に任せてもらってもいいよ」
「え?ほんと?あ、ありがと!……あっ、でも手伝ってほしいことがあったらいつでも言ってね?手伝うから」
「おー!それは助かるのぅ」
僕の言葉にミリーナさんとリーゼさんは感謝の言葉を口にする。
「さて、と」
僕は現在のくそみたいな拠点へと視線を移し、全体を見渡す。
「ふふふ……」
僕は現状を前に内心わくわくしていた。
前世、僕が最も楽しかった時代はゲーム『インキュナビラ』をやっていた時期だろう。
ゲームにすべてをささげる高校一年生が一番楽しかった。
僕に並び立つもの、超えるものを求めて戦争を引き起こしたりなんかしたときよりもよっぽど。
そんな僕の前世のすべてともいえるゲームの一部を実際に、リアルで行えるなど……やっぱりわくわくするよね。
このストーリーのやりこみ要素として存在していた拠点の整理並びにリフォームがあった。
もれなく僕も大量に課金し、この拠点を改造して遊んだ。
「うーん」
さて……この拠点をどう改造していこうかなぁ、やっぱりファンシー系統よりもギャングよりのかっこいい拠点のほうがいいよね。
とはいえ……ぶっちゃけ素材とかもなんもないから出来ることも限られてくるんだよなぁ。
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