第4話
「こっぷ……お、おま」
いきなりステーキもびっくりないきなり速度でマキナの拳が届けられ、心臓を貫かれた魔族の男は口から血を溢れさせ……それでもなお口を開き、言葉を話そうとする。
「死ね」
そんな魔族の男の顔面をマキナは容赦なく空いている拳で殴り、陥没させる。マジで容赦がない。
遺言にすら耳を傾けない。
「良し。これより我が家の当主はこの男の長女たる私だ。たとえ私の攻撃が奇襲であったとしても……奇襲にすら対応出来ぬものなど当主にふさわしくない」
あまりにもいきなりすぎる出来事を前に呆然としているこの場にいた使用人らしき魔族の男、女たちに向けて、マキナは一方的に言葉を告げる。
その姿は何よりも堂々としていて、威圧感が半端じゃなかった。
この場にいる僕以外の全員がマキナの言葉に気圧され、動けなくなってしまっている。
「当然。奇襲で仕留めた私の実力を疑う者もいるかも知れない。そんな者たちは私に勝負を挑んでくるが良い。奇襲でもなんでもしても構わない。何も咎めず……すべてを殺す。圧倒的な強者たる私こそが当主の座にふさわしい」
絶対の自信に満ち溢れたその言葉と態度は……人の上に立つ存在として完璧だろう。
「以上だ。……良し。行くよ。当主にのみ使える私室を。すっごく豪華な部屋で、ものすごく快適なんだよ。気に入ってくれると良いな。部屋はこっちだよ」
この場にいた全員から意識を僕一人へと戻し、当主のみ使える私室に向かって歩き始めるマキナ。
「う、うん」
僕は歩き出したマキナの言葉に頷き、その後を追いかけていく。
「「「誰?」」」
唯一、欠点があるとすれば基本的に魔族からは軟弱者と罵られている僕を連れているこということである。
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