第1話

目を覚ますとそこは林の中だった。


「ふぅ~とりあえず言われた通りに『ステータス』」

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御手洗 談吾 20歳

種族 半人間 レベル1

HP 20 MP15 攻撃力10 防御力10

素早さ15 知力65

スキル なし 魔法 なし

固有スキル 超早熟 神眼 状態異常完全無効

称号 神の寵愛を受けし者

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まぁこんなもんか、知力が異常に高いがこれは転生前の記憶があるからだろう。

剣と魔法の世界とかまともの教育は無さそうだしな。


この世界の人間は自分のステータスをこうして確認出来るそうだ、許可があれば他人にみせたり逆に見せてもらったりも出来るらしく

見せる範囲も任意らしい


オレの場合は称号や種族が怪しいし固有スキルも3つあるフィヤいわく固有スキルは持っているのはレアで複数持ちは更に少なくこの世界の歴史では最高5つ持ちが居たらしいが今の時代では3つ持ちは王族とかのレベルらしい。しかも神眼はこの世界にオレだけしか持ってないから簡単には公開出来ない。


てかフィヤの奴オレの言った特典よりもヤバいの付けやがって、しかも知られると不味そうな称号も 種族 半人間ってなんだよ!


神眼

あらゆる物や人の情報やステータスなどが分かるスキル 本来は神が持つスキルであり、隠蔽や妨害を一切受けない。


超早熟

成長に必要な経験や熟練度が1/10になる。

身体の成長も10倍で進むため寿命が1/10になる(状態異常:超短命)

1万人に1人の確率で持って生まれる


状態異常完全無効

あらゆる状態異常を無効にする。

病気や怪我も含まれる

無効を無効にするような効果も効かない

神や魔王などが持っている。

人間だと稀に最上位の聖職者が覚えるが現代にはオレ以外に2人しかいないらしい。


神眼により自分の固有スキルを見た所チートオブチートなやばいスキルだった。


超早熟のデメリットを完全無効で消してるから何とかなってるが1歩間違えばやばかった


さてと服装は白いシャツ 皮のベスト 皮のスボン 皮のブーツ 武器は包丁サイズのナイフが1本 防具なんかはないから下手したらスライムとかでも死にそうだ。


「さて、まずはどっか町に行きたい所だが」


周りを見渡すと少し離れた所に車輪の跡がある道を発見!


「よし車輪の跡があるって事は馬車か何かだから人の往来はあるって事だな。問題はどっちに行くか」

向かって右は大きな山が見える逆に左は特に目立つ物はないが


迷って居ると丁度左の方から馬車が来た白い馬と黒い馬の2頭立ての派手ではないが品ある馬車だ。


とりあえずあの馬車に乗せてもらえるか聞いて見るか。


「すみませーんとまってくださーい」

馬車に向かって呼びかけた。


すると馬車はオレの前で止まった。

中から金髪の男が降りてきたが服装が豪華で平民ではなさそうだ。


「誰か知らぬが貴様この馬車がどなたのものか分かって止めたのだろうな?」


オレは慌てて膝をつき頭を下げて答える


「当然馬車を止めてしまい誠に申し訳ありません。まさかこの馬車が貴族様の馬車とは知らず失礼な事をしてしまいました。

なにぶん困っていたためお許しください。」


恐らく態度や服装から無礼な事は不味いと察して出来る限り低姿勢で話ようにした。



「ふむ、貴様平民や盗賊にしては少しは礼儀が出来ておるな。しかしこの様な所でろくな装備も無しに1人とは怪しい」


「どうした?何か問題か?」


馬車の窓から白髪のおじさんが顔を出した。

多分雰囲気的に目の前の金髪よりも偉い人だろう。


「アルフォート様行けません。まだこやつの素性も目的も分かっておりません」

金髪が慌てた様子で白髪のおじさんに言う

オレが白髪おじの方を見ていると金髪が


「貴様、頭が高いぞ!どこの誰だかもわからん奴がアルフォート辺境伯様のお顔を見るなど失礼であろう!」


「良い!この者は最低限の作法は出来ておるし、ワシの顔などいくら見ても減るものでもない。さてお主、名前は?」


「はっ!御手洗 談吾と申します。」


「それでは御手洗よ、何か困って私の馬車を止めたと言う事だが話を聞かせてくれないか?」


「アルフォート様この様な者の話を聞く必要はありませんぞ!」


「良い!王都ではくだらん話ばかりで退屈であったのだ、それにオレオの奴の賢者自慢にうんざりしていたのだ。この様な普段ない出来事は新鮮で面白いではないか。

それにもしもの時はルマンドお主もおるではないか」


何やら上司と部下の話し合いは上司の勝ちのようだ。


「それではおそれながら話をさせて頂きます。改めまして私は御手洗談吾と申します。

目が覚めるとそこの林の中で寝ておりましてそれ以外の事は全くわからないのです。

そのため丁度通りかかった馬車を止めて助けて貰おうとアルフォート辺境伯様の馬車とは知らずに声を掛けて止めたしだいなのです」


オレは失礼のないように頭は下げたまま事情を説明した。


「ほう。わけも分からず目を覚ましたらそこの林に居たと?素直に信じるには難しい話だな。ひとまずそこのルマンドにお主のステータスを見せてみよ。もちろん伏せる部分があっても良いがその場合はわかるな?」


アルフォート様の目が鋭く光る。

つまり隠すと言う事は後ろめたい事があるのだろうと信用させたいのなら全てを見せろと言う事か。

確かに辺境伯と言ったら貴族の中でも結構上の位だし下手な事をするよりも全てを話してしまう方が後々楽かもしれないな。


「わかました。それではルマンド様ステータスを全て隠さずにお見せします。」


「『ステータス』どうぞご覧下さい。」

オレはステータスを開きルマンド様に見せた


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御手洗 談吾 20歳

種族 半人間 レベル1

HP 20 MP15 攻撃力10 防御力10

素早さ15 知力65

スキル なし 魔法 なし

固有スキル 超早熟 神眼 状態異常完全無効

称号 神の寵愛を受けし者

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「これは!?どういう事か?固有スキルが3つに神の名を冠する称号?それに半人間?」


ルマンド様は驚きと困惑の表情を浮かべて主であるアルフォート辺境伯様に

「アルフォート様申し訳ありません。

私では判断出来かねます。」


「どれワシが見てみよう」


「お願いします。

一応、万が一に備えて魔法をかけてもよろしいでしょうか?」


「ふむ御手洗よ私がお主のステータスを見るために近づく必要があるのだが私も立場上、素性のしれない者に簡単に近づく事が出来ん。そこで申し訳ないが軽い麻痺魔法をかけてもよいか?効果は1分程度で切れるし害はない、どうだろうか?」


アルフォート様の問にオレは

「わかりましたアルフォート様のお立場を考えるとルマンド様の提案は妥当かと思いますので構いません。」


オレの答えを聞くとアルフォート様はルマンド様に頷いた


「御手洗と言ったか悪いが仕方ないのでな、それでは『パラライズ』」


ルマンドが魔法を使った瞬間オレに向けて電気のようなビリビリが飛んできた。

しかしそのビリビリはオレに当たるが何も起こらない··········


「あっあぁーすみませんそういえばオレには状態異常完全無効の固有スキルがありました」

ルマンド様とアルフォート様がどちらも目を点にし止まってしまった。

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