無駄話
一方的な交換日記
9月9日
初めまして、隣の席の霧崎キリエです。
勝手に鞄に入れてしまって申し訳ありません、ですが高校2年になって初めてのお隣さんということで、できれば仲良くなりたいと思ってこんな形ですけど自己紹介させてもらいました。うちのクラスは席替えがないので私の隣は壁か空席でした。なのであなたが来てくれて本当に嬉しいです。
なんでもいいのでお返事もらえると嬉しいです。
真心を込めて、キリエ
◆
9月11日
お久しぶりです、あなたの隣人、キリエです。
なんだか納得いかないです。私、あなたのお返事を三日ほど待ってました。別にわざわざこのノートに書いてお返事をくださらなくてもいいんです。ただ一言何か言ってくださればそれで満足です。
すぐに気がついてもらえるようにわざと派手で女の子っぽいこのノートを買いました。まさかまだ気がついてないんですか?
お返事待ってます。
辛抱強く、キリエ
追伸
勝手に鞄を漁ってしまって申し訳ありません。
◆
9月13日
キリエです。
なかなかひどいことをしますね、まったく。私昨日見ちゃいました。牛田君、あなた数学の宿題を忘れましたね。急遽ノートが必要になったからってあの交換日記(まだお返事もらってませんけど)を宿題用に使わなくってもいいじゃないですか。
と、いうことで新しいノートです。今回はハードカバーで高級感のあるものにしてみました、気に入ってもらえると嬉しいです。
苗字だと少し堅苦しいので名前で呼ぶね、よしたか君。
身近に、キリエ
◆
◆
10月6日
だいぶ涼しくなってきたね。手作りのマフラー、欲しい?ほしいでしょ?
作ってあげるからちゃんと使ってね。
私特製の紅茶、気に入ってくれて良かった。次回はハーブを入れてみます!お楽しみに!
いつも優しい、キリエ
◆
◆
11月3日
中間テストは私の勝ち!でも2位とは、君もなかなかやるではないか。まあ、私は一位ですけどね、ぬははは!
と、いうことで約束通りツーリングデートに連れてってもらいます。ヘルメットはもう買ってあります、あとはヨシ君の後ろに乗せてもらうだけです。
安全運転でよろしくー
私が一番、キリエ
◆
◆
12月24日
ごめんね、できることなら一緒にいたかった。
神様に嫌われちゃうね、それに君にも。
また傷つく君をみたくない、ごめんね本当にごめんなさい。
あなたのキリエ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます