第27話 学園祭で勝のハートを掴め その1
「え~では、学園祭の出し物を決めたいと思います。」
学級委員が皆に意見を求めた。
「はい!このクラスには学校トップクラスの美女が2人います!
ここはメイド喫茶はどうでしょうか?」
「おお!!!如月さんのメイド姿見てぇ!!!」
「絶対似合うよね~!」
「きっと尊い…」
「え!?わ…私なんて…そんな…」
如月さんは頬を赤らめて恥ずかしそうにしていた。
そんな如月さんを見て、
「旦那様…いえ…ご主人様♡ いらっしゃいませ♡」
きっと似合うでござろうな…と小生は妄想に更けた。
「…じ、実は白石さんのメイド姿も超興味がある…」
「…あの胸なら…夢があるよな…大きい声じゃ言えないけど…」
「はぁ?冗談じゃねぇぞ!!!
何で私がそんな恰好しなくちゃいけないんだ!!!」
「…白石さん…ドスケベな男子の言う事も一理あるわ…
桐生君も惚れ直すかもよ?…」
「な…何だって?」
チラッと白石さんは小生の顔を見る…
小生は一瞬、白石さんの際どいメイド姿を想像してしまった。
「勝君♡どう?このリボン、可愛い?
それとも…リボンを解いて、もっと中まで見・た・い?
勝君だけ…と・く・べ・つ だよ?♡」
居たたまれなくなってそっぽを向いてしまった…
その反応に気づいた白石さんは、
「やる!!!絶対にやる!!!」
そのやりとりを見ていた如月さんも対抗するように
「はい!!私もやります!!!旦那様の為に一肌脱ぎます!!!」
「な…なんだと!?…だったら私はギリギリまで攻めるぜ!!!」
白石さん…そういう意味じゃないでござる…
・・・
昼休み
「え!?学園祭のクラスの出し物をメイド喫茶に!!!」
なっちゃんは驚愕していた。
え?そんなに驚く事でござるか?
「そうだぞ。真似すんなよ!
私と如月でメイドになって御もてなしすることになったんだから!」
コクコクと如月さんも同意していた。
「ねえ、マー君…マー君は私のメイド服姿見たくない?」
「え?それは…」
「マー君♡このスカート可愛い?
もっと上まで…見ちゃう?」
なっちゃんにまで変な妄想をしてしまったでござる…
『『 ジロリ 』』
如月さんと白石さんの視線が痛い…
なので小生は誤魔化すしかなかった。
「それは?」
「いや…クラスの皆で決める事でござるよ…あははは…」
「ふ~~~ん…」
放課後なっちゃんのクラスは飲茶飯店をやることになり
なっちゃんはチャイナ服でお出迎え役になるという事が分かった。
…メイド喫茶ではないけど…結局可愛い女子にコスプレして貰うというコンセプトに
変わりはないのでござらぬか?と小生は思ったが、
男子生徒だけじゃなく女子も興味深々で
もはや言っても無駄なので小生は黙っていた。
・・・
学園祭当日
小生は体が大きい。
厨房で料理作るにも、ウエイターをやるにもとにかく邪魔になる。
でも逆に言うと体が大きいから目立つ。
そう言う理由から外でプラカードを持ち、
クラスの出し物を宣伝するという係をした。
ただ予想以上に適任だったのか?
それとも如月さんと白石さんのメイド姿が口コミで評判だったのか?
うちのクラスのメイド喫茶は大盛況のようだ。
そしてそれに対抗すべく
なっちゃんのクラスの飲茶飯店もなっちゃんのチャイナ服姿が眼福らしく
負けず劣らず大盛況のようだ。
「ふぅ…呼び込みというのも案外疲れるものでござるな…
どれ…小生も自分のクラスとなっちゃんのクラスを覗いてみるでござる。」
自分の担当の時間が終わり、勝はまず自分のクラスに客として入ろうと
教室に戻るのだった。
それが…波乱の一日の始まりであるということは知らずに…
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