第16話 絶望

前回を飛ばした人向けの第15話のあらすじ


教室で 白石 渚 に恥をかかされた鮫島が逆恨みをし、

白石の妹を攫わない代わりに白石を連れ去った。

その後、白石の妹自身も約束を違えて攫おうと画策していたが

勝たちと遭遇した。


この回も少し不快な表現があります。

好まない人は飛ばして下さい。


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「あ?豚…生意気に人間の言葉喋ってんじゃねぇぞ!!!」

ガラの悪い男が勝に殴りかかって来た。

勝は男の拳を受け取ると、思いっきり男を抱きしめた。


「ぐっ…豚…離せ!!!」

「おい…白石を何処に連れて行った?」

「はぁ?言うわけねぇだろが!!!」


その瞬間…ググッと男の身体が締め付けられる。

「ぐがっ…な、何て力だ…息が…」

「早く吐け!このまま骨を折っても良いんだぞ?」


「確かに苦しいが…そんな事できるはずが…」

そう言った瞬間に グググッ!!! 

更にとんでもない力で締め付けられてガラの悪い男の意識は飛びそうになった。


「いっぎゃぁぁぁ~~~~!!!

 分かった…言う…町のはずれの廃工場…だ…」

そう言ってガラの悪い男は気絶してしまった。


「如月さん、なっちゃん…この娘を保護しつつ、

 警察と学校とこの娘の家にに連絡してくれ。

 俺は、町はずれの廃工場にタクシーで行く!!」


「で、でも…旦那様が危ないです…警察に任せた方が…」


「それじゃ間に合わなくなる可能性が高い!!

 俺は大丈夫!!」


「マー君…絶対に無茶しないでね…」


「わかっている!!!」


・・・


「オラッ!!」

ドガッ!!

「クッ…女の癖に無駄に粘るんじゃね~!!」

ドガッドガッ!!!


「ハァハァハァ…」

「やっと疲れ始めて来たか…こんなに仲間のしやがって…

 たっぷりお仕置きしないとな!!!」

白石は自分の力で男7~8人をのしていた。

けど相手は多勢に無勢…残り10人近くもいて、体力的に限界だった。


ドガッ!!ビリビリビリビリ!!!

不意に殴られて、3人がかりに抑えつけられて服を破かれた。


「て…てめぇ…鮫島ぁ!!!」

「あ?何だこりゃ?顔に似合わない下着を期待したのに…サラシ!?」

「う、うるせぇ!!!」


おい、破け!!!

ビリビリビリビリ!!!

「やめろぉ!!!」

「うひょお~~~!!!お前そんなに巨乳だったんかよ!!!」

上半身が露わになり、乱暴に胸を揉まれた。


「柔らけぇ~たまんねぇ~!!!」

「や、やめろぉぉぉ!!!」

「ひゃははははは、むしゃぶりついてやるよ!!!」

襲われそうになった瞬間…


暗闇の中から声がかかった。

「待て!!!」

「はぁはぁはぁ…何だよ?兄貴!今良い所なのによ!!!」


「もっと盛り上がる演出がある…」

「見逃したと思っているお前の妹…

 もうすぐ来るからよ。そしたら姉妹揃って…良い思いさせてやるよ!!」

「妹を巻き込むな!!!畜生~~~!!!」


怒鳴ると、暗闇からさっきの声の主(鮫島の兄)が姿を現した。

「あ…あ…あ…」

白石は鮫島兄を見た瞬間に固まってしまった。


そして頭の中で悪夢が蘇った。

そう自分が小学生6年生の時に攫われて穢された…その事件の主犯格が

自分の目の前に現れたからである。


「ふっ、派手に暴れてくれたじゃねぇか!!

 そんなお前に…先に妹が穢れる所を見せながら犯してやるよ!!!

 ふへへへへ!!!」


「やめ…やめてぇ…」

白石は恐怖で声も出せなくなっていた。


「さっきまでの威勢はどうした?そんなにそそる声出すなよ~

 すぐにでも犯りたくなるだろ~?

 でも俺はまだ成長しきってない娘の方が好きなんだよ…

 ひゃははははは!!!」


コツコツコツコツ…

「お、丁度良く来たな…?」

白石は恐怖に震えて声が途切れながらも懸命に訴えた。

「や、やめ…ろ…やめてくれぇ~!

 私は…どうなっても良いから…妹に…手…出さないでくれぇ~!!!

 に…逃げろぉ~ななみ~~~!!!」

「アハハハハハハ!!!…って!?誰だてめぇ!!」


うす暗い所から見えた姿は仲間と妹の姿ではなく、

半端なく太ったデブ…桐生勝その人であった。


勝は上半身が乱れている白石を見て、頭の中がブチ切れる音がした。

「てめぇら…人間の屑だ!!!

 その汚い手をどかして、白石を放せ~~~!!!」






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