第14話 不良美少女の素顔
次の日から小生は如月さんとなっちゃんと登下校を一緒にした。
クラス内の雰囲気は変わっていた。
「おい…あの豚…ただの豚じゃねぇぜ!」
「…二人から慕われる理由もあったって事か…」
「…桐生君って実は強いの?不良相手にも一切怖がらなくて堂々としてたし…
ちょっとかっこいい所もあるよね~」
そしてもう一つの変化、学校に滅多に来なかった 不良美少女 白石 渚 も
学校に来るようになった。
とある昼休み
いつものように小生と如月さんとなっちゃんでお弁当を食べていると不意に
白石さんがやって来た。
「しかし…仲が良いなお前等…付き合ってるのか?」
「はい。まだ仮ですが…お付き合いしてますよ。」
「私もよ。幼馴染兼お付き合い仮です。」
「ふ~ん…モテモテだな。豚。」
「小生には身に余る縁でござるがな…」
「ところでお前格闘技とかやってんのか?」
「…いややってないでござるよ?」
「嘘つけ!ただのデブじゃあの強さは説明つかねーぞ?」
「…今は本当でござる。昔は多少は…でござるが…」
「お主も…」
桐生は改めて白石をじっとみた。
金髪ではあるが奇麗なショートカットの髪、整った顔立ち、
如月さんやなっちゃんと同じ位の膨らみ、
色白で奇麗な足の長さ…改めてみるととんでもない美少女でござる…
一体どこからあんなパワーが!?
「何見てんだ?豚?」
「旦那様…そんなに女性を凝視するのは失礼です。
見るのなら私のを…ごにょごにょ…」
「マー君、白石さんは確かに良いプロポーションだけど…
私だって負けてないのよ?」
「あ…申し訳ないでござる。
ところで白石さんもお弁当ならば、こちらで一緒に食べないでござらんか?」
「はぁ!?何で私がお前等なんかと!」
「いや、寂しいのかなと…」
「寂しく何かねぇよ!」
「なら良いでござるが…」
「ちぇ!調子の狂う豚だぜ…」
・・・
波乱の一週間だったが、ようやく週末となった。
小生は母上から頼まれていたちょっと遠出の激安スーパーに買い物に来ていた。
「はぁ…何だが騒がしい学校生活になってしまったでござるな…
多少の刺激は欲しかったのは事実でござるが…
ちょっとはっちゃけすぎでござる…
まあ、如月さんとのお付き合いやなっちゃんと今まで以上に仲良くなった事は
嬉しくもあったからマイナス面ばかりではござらぬが。」
「いらっしゃい。いらっしゃい。」
やけに元気の良い。愛嬌の良い声の店員さんでござるな…
そう思って店員さんを確認すると…どこかで見た顔…白石さんだった。
「あっ…」
「げっ!!豚…いや…お客様…」
「あーっと…お薦めの肉はあるでござるか?」
「あ、はい。今日は豚の細切れが大特価セールです。」
「ではそれを1.5Kg欲しいでござる。」
「はい。わかりました。ちょっと多くなったけどおまけしますね。
お買い上げありがとうございましたー!」
その後色々と他の商品も選んで買っているうちに
一時間くらい経過してスーパーを出た。
すると駐輪場で
「お姉ちゃん♪迎えに来たよ~」
「おっ、今日も来てくれたのか。ねーちゃん嬉しいぞ。」
「じゃあお駄賃にアイス買って~♪」
「ふふっ、しょうがないな。」
学校では見られない優しい微笑みを妹に向ける白石さんの姿があった。
「あっ!!ふん…笑いたければ笑えよ…」
「別に笑う理由はないでござるよ。」
「お姉ちゃん、この人誰?でっかい巨人みたいな人だね~」
「あははは…巨人でござるか?
小生はお姉さんの学校の友達でござるよ。」
そして白石さんの妹は、小生のお腹を触って来た。
「すっごーい!!ぷよぷよ~!気持ちいーい!!
お姉ちゃんのおっぱいと同じ位柔らかいよ~~~!!」
「こ、こら…七海!えっと…すまない!
そのこの事は…」
「大丈夫でござるよ。可愛い妹さんでござるな。
それに今日の事は誰にも言わないでござるよ。」
そう言ってその日は白石さんと別れた。
白石さんの違った一面を見れた日だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます