第8話 学園最高峰美女同士の睨み合い
教室に入ると如月さんがすぐに小生の所に来た。
「だ…旦那様…おはようございます…
そ…その…今朝校門の騒ぎは…
あの女性は…いえ…成瀬さんとはどういうご関係なのでしょうか?」
恐る恐るとでもはっきりと聞いてきた。
「如月さん…実は…ずっと疎遠だったんだけど…
成瀬さん…いや…なっちゃんは小生の幼馴染みでござる。」
「え!?成瀬さんって旦那様の幼馴染みだったんですか!?
それに…なっちゃんって…」
「う…うん。そうでござる。」
「でも…幼馴染みだとしても…ずっと疎遠だったんですよね?
それにしては距離感が近すぎるというか…」
「う…うん、実は…昔ちょっとした事故があってそれが原因で
お互いに遠慮していて…すれ違いというか…
その蟠りがなくなって…それで…その…」
「時間を取り戻すかのように親密な幼馴染みに戻ったと言うのですか?」
「それもあるのでござるが…じ、実は…」
小生はもう勢いに任せて告白した。
「幼稚園の時に結婚の約束をしてたでござる~~~
だから付き合いたいと告白されたでござる~~~
ごめんなさいでござる~~~」
「えええええぇぇぇぇ!!!」
如月さんの驚愕した声が教室中に響き渡った。
・・・
暫く愕然としていた如月さんは、涙を浮かべながら懇願するように聞いてきた。
「…そ…それで…旦那様は…お付き合い…するの…ですか?」
「い…いや…そんな事は言ってないでござる。
ただ…小生も正直困惑しているでござる。
仮とは言え、如月さんとお付き合いしている状態でござるし…
幼稚園の時の約束とは言え、約束と言う意味では確かになっちゃんの方が先なので
邪険にはできないでござるし…
とりあえず元の幼馴染みの状態は了承しただけでござる…」
「じゃ…じゃあ、私の事を嫌いになったわけではないんですね?」
「如月さんは…小生には眩しすぎる存在…
嫌うなんて…そ、そんな滅相もないでござる!」
「…分かりました…では、私が直接成瀬さんとお話して参ります。
旦那様は来ないで下さい。」
如月さんは強い決意を目に宿し、はっきりとした口調で宣言した。
「え?でも…それにもう授業が始まる…」
「旦那様…授業よりも今は話し合いの方が大事です!!!
女には…譲れない時があるのです!!!」
と言うと…如月さんは颯爽と教室を出て行った。
その様子をずっと固唾を呑んでいたクラスメートからは
「成瀬さんって…あの一組の成瀬さん?読モもやっている?
幼馴染みだったの?羨ましい!どんだけ強運なの?」
「嘘だろ…あの豚をめぐって…学園一二を争う美少女達が修羅場!?」
「おいおい…何の冗談だよ…あんな奴がモテてるっていうのかよ!?」
「昨日から調子に乗ってんな豚…」
・・・
場所は変わって2年1組の教室。
クラスに突如として現れた 如月 遥 を
まるで来ることを予期してたように 成瀬 夏美 は待ち構えていた。
「貴方が…如月さんね…」
「成瀬さんですね?」
『『 お話があります !! 』』
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