第7話 『浄化の意志』

●/▲ エルム地区 教会消失事件 記録

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被害状況   教会内の噴水を中心に半径二百五十米 深さ二十米 消失 

死傷者    死者六十六人  重傷者五人  軽症者二人  

事件発生時刻 十六時四〇分

現場到着時刻 二十三時五十分

 以下現場到着時記録 全二日  ( 証言者 教会本部 アルア・ウスト)


「…エルム地区の教会には、調査で行ったことがある、かなり大きくて立派だった記憶がある。だが、なくなっていたんだ。目を疑ったよ、あの馬鹿でかい裏庭すらもなくなって、巨大な穴が空いてたんだ。あれは、人間がやったのか?だとしたら化け物だ。『勇者』とか言ってられない、スキル一個でこんなに変わるのか…ん?死体か?見てないな、それどころか血痕すら見てない。当たり前だろ、塵一つ残ってなかったのだから。」


「何も残ってないから私のスキル『再生』で見たんだ事件の様子を…あんたらもみるか?」

                『再生』中

「な、分かんないだろ、一瞬でなくなったんだから。」

                  一日目終了          

「昨日の夜、鑑定師に事件の映像を見せた。もう、あんたらも知ってると思うが、人間の仕業らしいな。しかも、十二歳の子供だってな。⬛︎⬛︎って名前の餓鬼が一人でやったらしいな。スキルが『浄化』で将来有望だったのに…」


「ただ、教会が消失する前に正体不明のスキル(?)が『ギフト』されたらしい、その名も、

         _______『意志』_______

このスキルのせいで、『浄化』が暴走したと考えられているが…私には分からない。」

           二日目終了   証言以上

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                 地下牢

「アリス…ちゃん………、、、ハッ!ここは?牢屋?」

「目を覚ましたか、⬛︎⬛︎、お前何があったか覚えてないのか?」

「え、、」

「まあ良い、お前には聞かなきゃいけないことが山ほどあってな。」

「待って、ここはどこなの?」

「お前は聞かれた事だけ答えろ。それ以外を喋ったり、変な動きをしたら、この場で殺す。いいな。」

「分かりました、、、」

「まず、自分のスキルは何か言えるか?」

「『僕』のスキルは『浄化』です。」

「それ以外は?」

「え、?二つ目ですか?ないと思いますけど、『勇者』じゃないですし。」

「じゃあ、『意志』と言うスキルは、知っているか?」

「、、、、、、」

「おい、⬛︎⬛︎、答えろ!」

    _______『意志』の漏洩の危険性大_______

     _______『意志』強制譲渡開始_______

 「おい!⬛︎⬛︎!おい!」



   _______個体名『サン・トライン』の生命反応消失_______

   ______『意志』発動します。次の⬛︎⬛︎へ、繋ぎます。_______




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