第3話 終わり、始まり、次へ、
教会で働きはじめて半年が過ぎた。相変わらず存在ごと人が消える現象が続いているがペースは、かなり落ちている。多い時は、一週間に五人ぐらいだったが、今は2週間に一人まで落ちている。居なくなっていることには変わりないのだが、、
「⬛︎⬛︎さん、王都からの書類何処置いた?書庫まで持ってきてくれない?」
「分かりました!机の上に置いておきますね。」
スキルの事はまだわからないし、まだまだ調べる必要があるな。
書庫
「ここでいいのかな、」 ピラッ
「ん?」
なんだ、名簿か?多いな(名前・家名・スキル)かな、宮殿で働いている人の名簿なのかな、
え、『僕』と同じ家名、名前的に女性か?そういえば、『僕』には母がいない、話しすら聞いたことがない。一様全部に目を通してみるか。
あ、この人一ヵ月前居なくなってしまった人だ、この人も、これも、まさか。
「痛って、」頭が異様に痛い、何か浮かんでくる、、、女の人、?
___⬛︎⬛︎、幸せでね、、、駄目な母でごめんなさい、、バイバイ、、___
今の人が母?酷く泣いていたが、何が?でも母の存在を忘れていたのは確定だな。そうすると、母も存在ごと消えてしまったと言う事だな。魔法で記憶を消されていたのか、もしかして『意志』の力?過去を繋いでくれたのか。今日はもう帰るか。
その日夢を見た、怒りと絶望で染まった、母が教会の人に連れてかれる夢を。
翌日
『僕』は教会の人たちの目を掻い潜り、入ってはいけない地下に行った。
一番奥の部屋には、死体の山や、巨大な肉の塊、服、アクセサリー、血痕、があった。
見覚えのある衣服の中に、母のブレスレット、イニシャルが彫ってある指輪があった。
不思議と涙が出ない、ただただ右手に力がこもる。
「*********ってやる。」
_______『意志』確認しました。次へ繋ぎます。_______
「ここで何やってる、手を上げて跪け。」
『…す』
「なんか言ったか?」
『殺す』
『僕』は必死に足掻いた、この現実に、不条理に、怒りと、憎しみに身を任せ。
_______個体名『ウーナ・モノルム』の生命反応消失_______
______『意志』発動します。次の⬛︎⬛︎へ、繋ぎます。_______
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