第2話 『僕』ってなんなんだよ、、、

 『僕』は、教会で働く事にした。あまり気乗りはしないが、教会以外で無能な『僕』を雇ってくれる訳も無く、選択肢が無かった。

 まあ、スキル『意志』の事を調べたいし、なぜ前世(?)の記憶があるのかも知りたいから、仕事しながら教会の書庫で調べられるのはラッキーだな、とりあえず「神話の書」から読んでみるか…

                 数ヶ月後

 仕事はある程度こなせる様になったし、「神話の書」はあらかた読んだ。

次は、スキルについての本でも読むか。

 いや、その前に今持っている情報を整理しよう。『僕』は「神話の書」曰く、転生者らしい、、? まだ完全にはわからないが、時代を動かすために生まれたと、書いてあった。

なのに無能なスキルを貰った、意味がわからない。

 時代を動かすのなら、魔王を倒すとか、戦争を終わらせるとか、そう言うのじゃないの?それで、その為に強力なスキルとか貰えるって事じゃないの?こんな無能なスキルで何を動かすって言うんだよ、『僕』ってなんなんだよ、、、

 あと、これは「神話の書」と関係ないが、最近気づいた事がある。この教会、なにか分からないが妙なのだ、お祈りにきた人が時おり消えることがある。しかも、1回2回どころの話ではなく、少なくともこの数ヶ月で20人は超えている。

 そして何より不気味なのは、確かに街の何処にも居ないのに皆んな気づいてないのである。最初から居なかった様に皆んなが気づいていないのだ。

 『僕』がおかしいのか、皆んながおかしいのか、わからないが嫌な予感がする、、、

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