2杯目

 この店は普通の店であった。時折変な客は来るが、それでも大体静かであった。


 毎朝店主は珈琲を淹れ、最初の客が来るまで待つ。顔見知りであり常連の利用者なので料理も作っておいて、




 かららん




 扉が開いた。厨房から顔を出して確認するとやはり馴染みの顏、挨拶してからハッシュドポテトを持っていく。


 サクサクのハッシュドポテトはアッツアツであること間違いない。しかしそれを気にするようなことも無い。それは全身の恰好による。


 店主に黙礼を、そのまま齧り付く。野性味の溢れる食らい付きに衣が飛び......散ることは無かった。きちんと受け皿として用意されている盆が全てを受け止めた。ちなみにだが元々はナイフとフォークで食べようとしていたらしく、店主直々に若干の汚い、しかしそれ以上に至高の食べ方を伝授したとか、してないとか。




 勿論それに合うドリンクは決まっている。









 ジンジャエールである。




 しゅわしゅわとした炭酸が腹に染みる。生姜の香りで更に食欲増進効果が期待というか目に見えて上がる。爽やかな1杯が喉を洗う。この店はジンジャエール専門店であった。油ぎったジャンクフードにはやはり炭酸である。




 ごっごっごっ、と勢い良く黄金の泡を飲み干す顔見知り。スッキリしたと全身で表す飲みっぷりに店主は満足して頷いた。教育の成果はきちんと出ていた。




 ザクザクとハッシュドポテトを食べ終えると、顔見知りは財布を取り出して透き通る何かを取り出した。それを確認して店主はある程度の食材を渡す。




 また来る、とばかりに軽く敬礼をし顔見知りは出ていった。


 堅い鎧に身を包んだ顔見知りは、日によってその色が変わる。白だったり金だったりする。高そうだなあという感想しか出ないのは現実離れのし過ぎからか。





 繰り返しになるが、この喫茶店には時折変な客が来る。






決めた、コピペ形式にします(久々の更新をするついでに目的を投げ捨てる宣言をする)

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カフェ・ド・ジンジャー 濁烈叫悦のアスラトシカ・ジンジャー @Vaemilrior

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