第二話 久しい日常(語り手:あつ)

すて「ほい、引いた」

しょう「あー!あつ、ウノって言ってないー!!」

『うっわ!やらかしたーw』

ウノも久しぶりにやると楽しいもんだな。ウノを持ってくるとは、流石とら兄、わかってるなぁ。

ゆう「みんな〜!できたけん、手洗って来て!」

今日の夕食はゆう兄が作ってくれる!ゆう兄も随分張り切ってたし、めっちゃ楽しみにしてた。

とら「よし、じゃあ行くか。」

とら兄がウノを片付けようとしてくれてる間にしょうくんとすてはもう歩き出していた。片付けるの手伝えよ。と思いながらとら兄の手伝いをする。

しょう「カレー!やったー!!」

すて「じゃがいもとかだけじゃなくて、なすやピーマンも入ってんのな。」

ゆう「カレーなら皆食べれるし、野菜食べない君らも食べるけんね。」

とら「もう全員分入れ分けてくれてるんか。」

『夏野菜いっぱいのカレー!夏休み感あるー!』

ゆう「ほら、とら兄はこっち!あっくんはこっちね!」

席の振り分けまでされてるらしい。ゆう兄の隣はとら兄としょうくん...別にいいんだけどさ。隣は二つしかないし。でも、僕が隣がよかったなぁ。

すて「はよ食べよ。」

ゆう「それじゃあみんな...」

全員「「いただきまーす!!」」


とら「ゆう、片付け手伝うで。」

ゆう「ありがと、とら兄!」

『んじゃ、僕はお風呂準備してるね。』

普段から使用人の仕事見ててよかった。お風呂掃除はしてから行ってくれたし。僕にもお風呂入れるぐらいでき...あれ?これなに?どゆこと?ここ捻ったら出てくるんじゃないん?え?クロリネーターって何?

すて「おい」

『ひゃっ』

めっちゃあたふたしてるところにすてくんが来た。

すて「お前...風呂炊けねえの?」

『いやっ?(図星)ちょっっっと今調子悪いのかなーみたいな?』

すて「・・・」

あ、すてくんあんま下手にいじらない方が...えっなんか手慣れてね?

すて「ほいこれでOK」

『なんで淹れ方わかるん...?』

すて「見たらわかるやろ」

わかんねえんだよ。見ても。


とら「随分広い風呂だなぁ。この浴槽とか、絶対こんな広くなくていいだろ。」

『まあ、使用人さんみんな使うから。前は兄ちゃんと一緒に入ってたし。』

すて「兄ちゃんは何の仕事してんの?」

『刑務所の看守長だよ。』

とら「あつと一緒やん。おんなじとこ?」

『僕はアメリカの方。兄ちゃんは国内の、聖...ナントカってとこ。』

そういえば、せっかく半年ぶりに日本に来たのに、兄ちゃんに言ってなかったな。皆と別れたら電話してみて、会えそうだったら顔合わせるか。折角だからあや

すて「え、あれってあの、金持ちの家にあるあれじゃん。なんだっけあれ」

とら「あれ...マーライオンとか言うやつだっけ。」

『ああ...兄ちゃんの趣味...』

すて「だいぶ金持ちらしいことしまくってんな。皆でお前の部屋行った時、お前の部屋だけめっちゃでかかったし。」

『そりゃ、元館の主の部屋と客人用の部屋を比べられても...』

とら「元...って事は、今は違うのか?」

『うん。今は、兄ちゃんが隔日の休みで使ってる。』

ほんとは1日働いたら1日休めるはずなのに、兄ちゃんはそれ以上に働くんだよなぁ...

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