第56話 再挑戦!

 なんでじゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?


 苦労して集めたというのに、偽物だったのかよっ!?


 ひどすぎるぞぉぉぉぉぉっ!!!!!!


「やり直しますかデアリマス?」


 担当者にそう聞かれた。


「当然やりますよ!!」


 このくらいで諦めてたまるか!!


「おいらもやるゲスッス! この程度では諦めないゲスッス!!」


 シャワイヤーも同じ気持ちのようだ。


「では、こちらをどうぞデアリマス。それを三五階の窓口に提出してくださいデアリマス」


 担当者から申請書を二枚受け取った。


 よし、今度こそクリアしてやるぜ!


 さあ、行こうか!


 と言いたいところだが、食料の補充をしないとマズいな。


 先にそっちを済ませよう。


「ハヤトよ、攻略に時間がかかりそうじゃし、孤児院に連絡を入れておいた方が良いと思うぞ」


「そうだな。いったん孤児院に戻るか。洗剤も渡してしまいたいしな」


 では、ここを出るか。



 ダンジョンの入り口のお堂で奉納した。


 一〇四〇体のけ~びいんを倒していたので、俺とシャワイヤーは五二万よポイントずつ手に入れた。


 こいつはすごい!

 大もうけだな!!


 せっかくもうかったことだし、何か魔法を購入しようかな?


 ワライトールショッピングウィンドウを開いて、検索してみた。


 十万よポイントで、衣魔法の防御能力をさらに強化できるみたいだな。


 安全のためにも購入しておこうか。


 購入すると、ちょっと衣が厚くなった気がした。


 これでより安全になったみたいだな。


 では、出発しよう。



 町に行き、買取所でけ~びいんの素材を売却した。


 俺とシャワイヤーは、一〇四〇万ジカァずつ手に入れた。


 金持ちになったもんだなぁ。



 その後、食料を補充した。


 ついでに何か良いお土産がないか探してみた。


 『ビビカフせんべい』というものが売っていたのでふたつ買った。


 そして、すぐさま孤児院に向かった。



 孤児院に帰って来た。


 院長に事情を説明した。


 そして、お土産を渡した。


 喜んでもらえたようだ。


 その後、すぐにチクイスロードルート国に向かった。



 スローライフ許可証のダンジョンにやって来た。


 よし、これで準備は万全だ!


 さあ、今度こそクリアするぞ!!


 俺たちは三五階に向かった。



 大量に出てくるけ~びいんたちを倒しながら、三五階にたどり着いた。


 相変わらず、一から八番までの窓口があるな。


 さて、今度はどこにしようか?


 二番の窓口に行ってみようか。


「すみません。この書類を提出するのは、ここですか?」


「はい、そうですデアリマス。では、判子を押しますねデアリマス」


「おいらのもよろしくゲスッス」


「かしこまりましたデアリマス」


 担当者が二枚の書類に押印した。


 判子には『だっぺ』と彫られているようだ。


 どういうことなんだよっ!?


 いつものように、頭文字の『だ』だけが、他のものよりも大きかった。


 こいつもなのか。


 なぜこうなっているのだろうか?


「では、今度は二階の窓口に提出してくださいデアリマス」


 前回とは場所が違うな。


 なぜなのだろうか?


 うーむ、よく分からんな。


 まあ、とりあえず、行ってみるか。



 二階にやって来た。


 また二番の窓口に向かった。


 『まきば』と彫られた判子を押してもらった。


 また『ま』だけが、他の文字よりも大きくなっていた。


 今度は三六階に行けと言われた。



 三六階にやって来た。


 また二番の窓口に向かった。


 『さっぴー』と彫られた判子を押してもらった。


 さっぴー?


 誰かのあだ名か?


 また『さ』だけが、他の文字よりも大きくなっていた。


 今度は一二階に行けと言われた。



 一二階にやって来た。


 また二番の窓口に向かった。


 『ればー』と彫られた判子を押してもらった。


 また『れ』だけが、他の文字よりも大きくなっていた。


 今度は二六階に行けと言われた。



 二六階にやって来た。


 また二番の窓口に向かった。


 『たさも』と彫られた判子を押してもらった。


 たさもとは、なんだろう?


 聞いたこともないなぁ。


 また『た』だけが、他の文字よりも大きくなっていた。


 今度は三階に行けと言われた。



 三階にやって来た。


 また二番の窓口に向かった。


 『なったー』と彫られた判子を押してもらった。


 なったーって、なんだ?


 よく分からんな。


 また『な』だけが、他の文字よりも大きくなっていた。


 今度は三四階に行けと言われた。



 三四階にやって来た。


 また二番の窓口に向かった。


 『まだだ』と彫られた判子を押してもらった。


 何がまだなのだろう?


 意味が分からんな。


 また『ま』だけが、他の文字よりも大きくなっていた。


 今度は五階に行けと言われた。



 五階にやって来た。


 また二番の窓口に向かった。


 『ぬふふ』と彫られた判子を押してもらった。


 なんだその判子は!?


 怪しいものを使っているなぁ……


 また『ぬ』だけが、他の文字よりも大きくなっていた。


 今度は二八階に行けと言われた。



 二八階にやって来た。


 また二番の窓口に向かった。


 『けぶか』と彫られた判子を押してもらった。


 また『け』だけが、他の文字よりも大きくなっていた。


 今度は一五階に行けと言われた。



 一五階にやって来た。


 また二番の窓口に向かった。


 『めがぁ』と彫られた判子を押してもらった。


 また『め』だけが、他の文字よりも大きい。


 これですべての押印欄が埋まったぞ!!


 そして、また一階で申請書を提出しろと言われたので向かった。



 一階に戻って来た。


 担当者に申請書を提出した。


「ふむ、残念ですが、これは受理できませんねデアリマス」


 また担当者にそう言われた。


「えええええっ!? なんでだよっ!?」


「この判子は偽物だからですデアリマス」


 ま、またなのかよぉぉぉぉぉっ!!!!!!

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