第50話 海の向こうへ
孤児院に帰って来た。
院長とトレットさんに挨拶し、寝室にやって来た。
では、石碑のアドバイス通り、魔法を購入しようか。
俺はワライトールショッピングウィンドウを開いた。
さて、何にしようか?
今回はよポイントが大量にあるから、購入できるものがたくさんあって迷ってしまうな。
ちょっとみんなと相談してみようか。
スローライフオーラ魔法で攻撃面は問題ないから、防御用の魔法を購入した方が良いのではないかという結論になった。
なら、衣魔法を強化しようか。
お値段、千よポイントの衣魔法の防御能力の強化を購入した。
すると、身にまとっている衣が厚くなった。
さらに丈夫になったといった感じだな。
おや?
もう一段階強化できるみたいだな。
せっかくだし、やってしまおうか。
お値段、一万よポイントの衣魔法の防御能力の強化を購入した。
すると全身を覆っている衣が、西洋甲冑に衣を付けて揚げたような姿に変化した。
おおっ、パワーアップしたって感じがするぞ!!
素晴らしいじゃないか!!
相変わらずカッコワルイけどな!!
まだまだよポイントがあるから、他のものも購入するか。
何か良い魔法はないかな?
シチローたちの強化が一万よポイントで売っている。
これにしようか。
三万よポイントを支払い、購入した。
シチローは見た目の変化はなかったが、頑丈さと飛ぶ速度が増した。
サンクトの神鑑定の儀式が三分で終わるようになった。
ディディのアイテムボックスが八箱増えて、合計二六箱になった。
みんな順当に強化されたな。
実に素晴らしい!
まだよポイントはあるけど、今回はこれで終わりにしておくか。
残りは何かあった時のために取っておこう。
「同志、おいらの買い物も終わったゲスッスよ!!」
「何を買ったんだ?」
「スローライフオーラ魔法とファーストライフオーラ魔法ゲスッス!」
えっ!?
シャワイヤーも購入したのか!?
「これでおいらも強くなったゲスッス! スローライフ邪魔し隊なんてぶっ飛ばしてやるゲスッス!!」
「ああ、そいつは頼もしいぞ!!」
これで戦力が大幅に増強されたな!
多分!!
さて、これからどうするか?
またみんなと相談してみようか。
「そうじゃな。まあ、とりあえず、あの石碑はイマイチ信用できんのう」
「ああ、それは同感だ。正直、そう簡単に勝てるとは思えない」
「まったくだぜ! だが、いつまでもスローライフ邪魔し隊を警戒して、前に進まねぇのもどうかと思うぜ!!」
「そうだな。うーむ、どうしようか?」
「ハヤトよ、ここは前に学校で見たダンジョンの本に書いてあった、難しいダンジョンに挑戦してみるというのはどうじゃ? そこを突破できるなら、なんとかなるのではないかと思うのじゃ」
「なるほど、行ってみる価値はありそうだな」
「なら、そこに行ってみるゲスッス!」
「ああ、行ってみようぜ!!」
「賛成なのである」
「よし、なら、そうしようか。では、明日もう一回本を読みに行こう」
次の日。
俺たちは学校の資料室にやって来た。
前読んだのは、この『ダンジョンのことがそれなりに書いてある本』だったな。
さて、どのダンジョンに行ってみようか?
「この『初心者に優しい・ラブ・アルカディア・ダンジョン』が良いんじゃねぇか? これをクリアできたら自信が付く気がするぜ!!」
「それにするのか!? 殺意高すぎなんて書いてあるぞ!?」
「だから、良いんじゃねぇか! 良い修行になりそうだぜ!!」
「うーん、そうだなぁ。どうするか?」
「同志、スローライフ邪魔し隊も殺す気で襲ってくるらしいゲスッス! この程度で
「それもそうだな! よし、ここに行ってみるか!!」
では、ダンジョンの場所をメモしよう。
さらにスローライフ許可証のダンジョンの場所もメモした。
ついでにチクイスロードルート国にある町の情報も調べた。
その後、店で食料を買って帰った。
次の日。
俺たちはチクイスロードルート国に向かった。
道中、モグラのような姿の空を飛ぶシレモンに襲われたり、ミミズのような姿の空を飛ぶシレモンの大群に襲われたり、海の方から火の玉が飛んで来たりした。
どうなっているんだ、この世界は!?
危険すぎだろ!?
そして、なんとかチクイスロードルート国にたどり着いた。
ああ、苦労したなぁ。
生きてて良かった。
さて、目的のダンジョンに行くとするか。
地図に記されていた場所にやって来た。
海岸の砂浜に、高さ三メートルくらいの大きなの黄色いドーム型のテントがポツンとひと張り建ててある。
入り口近くにモヒジ・カンゾウのお堂もある。
ここが初心者に優しい・ラブ・アルカディア・ダンジョンみたいだな。
今回はテントなのか。
いろいろあるんだな。
では、入ってみるか。
中は石造りの巨大な神殿のようだった。
天井の所々が白く光っていて、内部はとても明るい。
なんだか神秘的な場所だな。
と思ったが、壁や床をよく見ると所々に赤い液体が付着している。
あれはもしかして、血なのか!?
このダンジョンに挑戦した人が何かにやられて、あのような血痕が残ったのだろうか!?
油断しないようにしよう。
では、進もうか。
むっ、何かが近付いて来たぞ!?
な、なんだあいつらは!?
白い目出し帽と白いローブを身に着けた人間型の何かだ。
身長は二メートルくらい、がっしりした男性体型。
長さ四〇センチくらいの手斧を両手に一本ずつ持っている。
人数は六人いる。
あいつらがここのシレモンなのか!?
「人間発見ダベダ!」
「殺さなければダベダ!」
「ぶっ殺すダベダ!」
「八つ裂きにしてやるダベダ!」
「死にやがれダベダ!!」
「死ねダベダ!!」
白いローブのシレモンたちが手斧を振り上げて襲いかかってきた。
いきなりこれかよっ!?
本当に殺意高いな!?
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