第49話 これもスローライフの試練?
青い鳥類に石を投げられながら、先に進んで行った。
そして、いつもの豪華なデザインの下り階段を発見し、階下に向かった。
地下一階も木の生えた洞窟の迷路だった。
石を投げてくる青い鳥類も出て来た。
ここは環境が変化しないのかな?
まあ、どうでもいいか。
先に進もう。
その後も順調に歩を進めていった。
このダンジョンは地下二、三階も、環境は変化しなかった。
ずっと木の生えた洞窟の迷路のままだ。
石を投げてくる青い鳥類も出て来た。
こういうダンジョンもあるんだな。
そして、とうとう地下四階にやって来た。
ここは他のダンジョンの地下四階と同じような構成だな。
それなりの広さの洞窟に、ボス部屋と上り階段がある。
木は生えていないし、鳥類はいない。
なぜなんだろうな?
まあ、いいか。
では、ボスと戦おう。
俺はボス部屋の扉を開けた。
中も他のダンジョンのような広大な洞窟の部屋だった。
その中央にボスと思われる奇妙なものが浮いている。
まな板のような大きさの赤い板に、ガラス製に見える透明なワイングラスのようなものが載っているぞ。
あれがボスで良いんだよな?
あいつはどんな攻撃をしてくるのだろうか?
うーむ、想像も付かないな。
まあ、なんであれやるしかないか!!
スローライフのためにな!!
では、行こうか!
部屋に入るとボスが二体に増えた。
そして、ボスの周囲に長さ一メートルくらいの
なぜ赤い板が氷柱を撃ってくるんだ!?
何か意味があるのか!?
まあ、そんなのどうでもいいか!
さっさと倒してしまおう!
俺は氷柱を回避し接近、まな板をグラスごと真っ二つに斬った。
ボスは地面に落下し、動かなくなった。
どうやら倒したようだ。
もう一体はシャワイヤーが倒していた。
ホースで殴ったら倒せたそうだ。
その後、ファンファーレのような音楽が鳴り響き、色取り取りの紙吹雪が降ってきた。
そして、俺とシャワイヤーの前に黒い石碑が現れた。
そこに白い文字で、こう刻まれていた。
『今日のアンラッキーアイテムは、このダンジョンに生えている木の葉! 三枚以上所持しましょう!!』
『アイダレ町の店で一本毛ウサギの肉が大安売りしていません! 今すぐ買いに行きましょう!!』
な、なんだこれは!?
これが記念品の情報だというのか!?
すさまじくどうでもいいものじゃないか!?
なんでこんなの出てくるんだ!?
今回はハズレを引いてしまったということなのか!?
どうなんだろうな?
仕方ない、こうなったらもう一回戦ってみよう。
おっと、その前にボスの素材を調べてみようか。
サンクトに神鑑定をしてもらった。
グラスの部分が奉納部位で、赤い板は買い取ってもらえないそうだ。
なら、グラスだけを回収しようか。
その後、部屋を出て、扉を閉めた。
そして、また開けてみた。
すると、ボスが復活していた。
先生の言った通りだな。
では、再戦といこうか!
俺たちはボスを倒した。
すると、ファンファーレ、紙吹雪とともに黒い石碑が現れた。
さて、今回はどんな情報なのかな?
『次の試練の多面体の日は、明日から五〇年以内に起こるかもしれないような気がするようなしないような感じ』
『このダンジョンには赤い鳥がいるかもしれないし、いないかもしれない。そいつは良い情報を持っているかもしれないし、いないかもしれない』
と刻まれていた。
なんだこの曖昧な情報は!?
ハッキリしなさすぎて役に立たないぞ!?
くそっ、またハズレなのかよっ!?
仕方ない、もう一回だ!!
俺たちは部屋に入り直した。
またボスを倒した。
『ここにはスローライフ邪魔し隊の情報が出ることが…… あります! いつか必ず出ます!!』
『今日の夕食は…… 不明!!』
今度の石碑には、こんなことが刻まれていた。
これは真実なのだろうか?
うーん、ハッキリ言って疑わしいよなぁ。
だが、他に当てもないしなぁ。
まあ、とりあえず、やれるだけやってみるか。
その後、何度もボスを倒したが、スローライフ邪魔し隊の情報は出なかった。
『スローライフをしたいなら神になろう!』
『神になる方法が世界のどこかにあるかもしれないし、ないかもしれないらしいぞ!!』
『ネバネバの野菜は体に良いらしいぞ!!』
『そろそろ雪の降る季節ですね!!』
その代わり、こんな情報が手に入ったぞ。
微妙な情報だなぁ。
そして、二〇戦目で……
『スローライフ邪魔し隊の情報が欲しいなら、後四〇回ボスと戦いましょう! いったん帰って、休憩しても良いですよ!!』
と刻まれた石碑が出た。
はぁっ!?
なんでそんなに戦う必要があるんだよっ!?
意味が分からないし、面倒臭いだろ!?
だが、文句を言っても仕方ないか。
ここは素直に従っておこう。
休憩を挟みつつ、四〇回戦った。
すると、今度は『そんなにスローライフ邪魔し隊の情報が欲しいのですか? なら、もう四〇回戦いましょう! いったん帰って、休憩しても良いですよ!!』
と刻まれた石碑が出た。
まだ戦えというのか!?
いったいどういうことなんだよっ!?
くそっ、こうなったら、とことんまでやってやろうじゃないか!!
必ず情報を手に入れてやるぞ!!
俺たちはまた四〇回戦った。
『よくがんばりましたね。今回ためたよポイントで魔法を購入すれば、多分勝てるんじゃないですかねぇ?』
と刻まれた石碑が出た。
おい、こら!?
どういうことだよっ!?
あれだけ戦わせておいて、これかよっ!?
ひどすぎるだろ!?
責任者を出せ!!!!!
と騒いでみたが責任者は出て来なかった。
仕方ないので、ダンジョンを出ることにした。
ダンジョンの入り口で、グラスを奉納した。
俺とシャワイヤーは、五万よポイントずつ手に入れた。
大量に手に入ったな。
では、孤児院に帰ろうか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます