第28話 復習を真面目にやる学生

 次の日。


 さて、今日はよポイント稼ぎをしようか。


 どこでやろうかな?


 学校のダンジョンに行ってみようか。


 では、準備をして、出発しよう。



 ダンジョンの中に入った。


 では、進むとするか。



 コンビニのような場所にやって来た。


 あれ?

 棚がガラ空きだな。


 どうしたのだろうか?


「いらっしゃいませ~コン!」


 レジにいた店員が挨拶をしてきた。


 ちょっと商品のシレモンがいない理由を聞いてみようか。


「今は休憩中ですコン」


 休憩!?

 そんなのあるのかよっ!?


 意外とホワイトな職場なんだな!?


「休憩? どこで休憩しておるのじゃ?」


 シチローが質問した。


「スタッフルームですよコン。関係者以外立ち入り禁止ですよコン」


 店員がレジの奥にある白い扉を指差しながらそう言った。


 そんな場所があるのか。


 中はどうなっているのだろう?


 やはりコンビニみたいになっているのかな?



 さて、店員のシレモンを倒してしまおうか。


 スローライフオーラ魔法の剣で斬って倒し、解体してアイテムボックスに入れてもらった。


 その後、スタッフルームを覗いてみようとしたが、扉に鍵がかかっていて入れなかった。


 仕方ないので、先に進んだ。



 また妙なものを発見してしまったぞ。


「くっ、殺せダベ!!」


 と言っている鎧を着た騎士のような女性と、二足歩行の豚のような着ぐるみを着た変質者三名だ。


 あれはなんだろうか?


 前に見た女性を襲う演技をしていたシレモンたちなのだろうか?


 とりあえず、無視して先に進んでみようか。



「ぐへへへへへ…… さあ、観念するダベ!」


「くっ、このゲスどもめダベ!」


 女騎士と着ぐるみたちは、演技をしながら俺たちに付いて来た。


 こいつらは前に見た連中と同じみたいだ。


 シチュエーションが複数パターンあるのか。


 仕事熱心なんだな。


 まあ、どうでもいいけど!


 さて、うっとうしいし、倒してしまおうか。


 斬って、解体して、収納した。


 では、先に進もうか。



 宝箱部屋の前にやって来た。


 では、今回も入ってみようか。


 扉を開け、中に入った。


 そして、部屋の中央まで進んだ。


 さあ、何が起こるんだ?


 うおっ!?

 突然部屋の壁が七色に光り出したぞ!?


 さらにファンファーレみたいな音楽が流れ始めた!?


 いったいなんなんだ!?


「ハヤトよ、上を見るのじゃ!」


「えっ!?」


 上空に青白い光の球体があった。


 大きさは直径五〇センチくらいだ。


 あれはなんなのだろうか!?


「こいつはもしかして、当たりを引いたんじゃねぇか!?」


「うむ! この派手な演出はそうに違いないじゃろ!」


 当たり!?

 確かにそうかもしれないな!!


 おっ、青白い光が下りて来たぞ。


 そして、俺の目の前で止まった。


 これは何かがもらえるのかな?


 俺は光に向けて、両手を差し出した。


 すると、光がはじけて、俺の手の上に何かが出現した。


 白いカップ麺のような直方体の大きな容器だ。


 大きさは縦二五センチ、横三〇センチ、高さ一〇センチくらい。


 表面に赤いポップ調の文字で『カップ焼いてない乾燥させただけソバ』と書いてある。


 な、なんだこれは!?

 地球で売っているカップ焼きそばみたいだな!?


 いったいどういうものなんだ!?


 ちょっと神鑑定をしてもらおうか。


「よっしゃっ! いくぜ!!」


 サンクトが儀式を開始した。


 では、ちょっと休憩しようか。



「おっ、来たぜ!!」


「どうだったんだ?」


「そいつは中に乾麺が入っているだけの容器だな。何か特別な効果があるわけではない普通の食い物だそうだぜ! よポイントに変換することはできないらしいぜ!!」


「ただの食べ物なのかよっ!? さっきの豪華な演出はなんだったんだ!?」


「特に意味のないものなんじゃねぇのか?」


「なんじゃそりゃぁっ!?」


 期待させておいて、これかよっ!!!


 おのれっ、カスクソ邪神め!!


 もう、いいや!

 さっさと先に進もう!!



 ボス部屋の近くにやって来た。


「ぬおおおおおおおっ!! うおっしゃあああああああっ!!!」


 むっ!?

 部屋の前に誰かいるぞ!?


 木製と思われるギターのような楽器から、人間の手足が出ている化け物だ。


 身長は一メートルくらい。

 手足はあまり筋肉は付いていない、黄色人種みたいな色をしている。

 黒いスニーカーを履いている。


 赤いギターのようなものを激しくかき鳴らしながら叫んでいる。


 あいつはなんなのだろうか?


 シレモンなのか?

 それともギャグ系魔法の使い手なのか?


 どちらなのだろうか?


 周囲に他のシレモンはいない。


 仕方ない、ここは尋ねてみるかとしようか。


「そこの楽器を弾いている方、君はシレモンなのか?」


「おおおおおおおっ!! ひゃあああああああああっ!!」


「そこの君!! おい、ちょっと聞こえないのか!!」


「ああっ!? なんだあんたは!? 吾輩は見ての通り忙しいのだが!」


「君はシレモンなのか?」


「なんだと!? 違うに決まっているだろ!!」


「そうなのか。それは申し訳ない……」


 違ったのか。

 なら、ギャグ系魔法の使い手なのかな?


「ここで何をしているんだ?」


「見て分かるだろ!? 吾輩はイクシードで、ギャラクシー、アブソリュートインフィニティ、アンリミテッドエヴォリューションなのだ!!」


「そ、そうなのか……」


 うん、よく分からん。


 まあ、とにかくシレモンではないようだな。


 この人は放っておこう。


 さて、これからどうするか?


 ボスと戦ってみようか?

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