1曲目 『新規開店』

「なあ」

「おーん?」

「学校前のカラオケ、今日オープンしたってよ」

「へぇ、1人で行くんだ?」

「数人で行くが?」

「友達いたの!?!?!?!?!?」

「お前とは違ってな?」

「女子の交友関係舐めんじゃないよ」

「陰口かぁ……」

「陰キャはアンタ定期」

「陰キャはワイワイ騒いだりしないと思います」

「負け犬はよく吼えるから」

「今キャンキャン吠えてるのお前やぞ」

「声出しですが?」

「悲鳴を上げるだけの曲なんて知ってるのか!すげえ!」

「キャーキャー言わせてやらあよ」

「そんじゃいってらっしゃ~い先帰るな~」

「お?もしかして音痴なのがバレるから怖い?」

「90取ったことあるが」

「え?19?」

「耳大丈夫か?そんなんじゃ歌が上手い筈ないな」

「やっぱり怖いんだな~?」

「成る程な、道連れにして無理矢理連れてって自分だけ助かろうとするクズか」

「ん?漸く自白した?」

「お前が救いようのないクズってことがな」

「自己紹介ありがとね!」

「ブーメラン眉間から生えてますよ」

「眉間から生えるものって仏のアレじゃん、つまり私は悟りを開いてる」

「悟りってそんなにすぐは開けないんでちゅよ?」

「あら~童謡しか歌えないんでちゅね~」

「動揺してるんでちゅね~」

「顔悪いけどそっちの方が動揺してまちゅ?」

「頭悪いけど大丈夫でしゅ?」

「駄目だキレそう、こうなりゃ点数で勝負だよァ!!!!!!!!」

「望むところだアマが、耳かっぽじって聞いてやがれ!!!!!!!!」


 この後滅茶苦茶カラオケした。普通に楽しかった。

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